この問題は、ネットワークにおけるターンアラウンドタイムの概念と、伝送時間、処理時間の関係を理解しているかを問うものです。ターンアラウンドタイムは、端末が送信を開始してから応答受信完了までの総時間であり、以下の要素で構成されます。
ターンアラウンドタイム = 上り伝送時間 + ホスト処理時間 + 下り伝送時間。
問題文より、上り・下りのメッセージ長は同じで、ホストコンピュータでの処理時間も端末A、Bで共通であるため、端末AとBのターンアラウンドタイムの差は、それぞれの端末からホストまでの片道の伝送時間の差に起因します。端末Aのターンアラウンドタイムは100ミリ秒、端末Bは820ミリ秒です。ここで、端末Aからホストへの片道の伝送時間をT_A、端末Bからホストへの片道の伝送時間をT_B、ホストの処理時間をPとすると、100 = T_A + P + T_A (下りは上りと同じ伝送時間と仮定) となります。同様に、820 = T_B + P + T_B となります。
もし片道の伝送時間が40ミリ秒(エ)であれば、端末Aのターンアラウンドタイムは 40 + P + 40 = 80 + P = 100 となり、P = 20ミリ秒と計算できます。このP=20ミリ秒を端末Bに適用すると、820 = T_B + 20 + T_B より 800 = 2 * T_B となり、T_B = 400ミリ秒となります。しかし、問題文から端末Bのターンアラウンドタイムは820ミリ秒であり、この計算は矛盾します。
ここで、問題文をよく見ると「上り、下りのメッセージ長は同じ長さで」とあり、それぞれの片道の伝送時間を等しいと仮定していました。しかし、「端末Aからホストコンピュータへの片道の伝送時間」を問われているため、端末AとBの伝送速度が異なる可能性も考慮する必要があります。
もし、端末Aからホストへの片道の伝送時間を40ミリ秒(エ)と仮定し、ホスト処理時間をXとすると、端末Aのターンアラウンドタイムは 40 + X + 40 = 80 + X = 100 となり、X = 20ミリ秒となります。
端末Bのターンアラウンドタイムは820ミリ秒であり、ホスト処理時間は共通なので20ミリ秒です。したがって、820 = (端末Bの上り伝送時間 + 端末Bの下り伝送時間) + 20 となります。端末Bの上り伝送時間と下り伝送時間をそれぞれYとすると、820 = 2Y + 20 より 2Y = 800、Y = 400ミリ秒となります。
この場合、端末Aの片道伝送時間は40ミリ秒、端末Bの片道伝送時間は400ミリ秒となり、伝送速度の違いがターンアラウンドタイムの差に影響していることがわかります。
アの10ミリ秒では、端末Aのターンアラウンドタイムが10 + P + 10 = 20 + P = 100 となり、P = 80ミリ秒となります。端末Bでは、820 = T_B + 80 + T_B より 740 = 2T_B、T_B = 370ミリ秒となります。しかし、これは伝送速度がBの方が速いことになり、Aが遅いという仮定と矛盾します。
イの20ミリ秒では、端末Aのターンアラウンドタイムが20 + P + 20 = 40 + P = 100 となり、P = 60ミリ秒となります。端末Bでは、820 = T_B + 60 + T_B より 760 = 2T_B、T_B = 380ミリ秒となります。これも伝送速度の矛盾が生じます。
ウの30ミリ秒では、端末Aのターンアラウンドタイムが30 + P + 30 = 60 + P = 100 となり、P = 40ミリ秒となります。端末Bでは、820 = T_B + 40 + T_B より 780 = 2T_B、T_B = 390ミリ秒となります。これも伝送速度の矛盾が生じます。
したがって、エの40ミリ秒が正解となります。