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第二種電気主任技術者令和8年度 一次試験電力問 7(2)

令和8年度 一次試験 第二種電気主任技術者 電力 問7(2)

難度標準

次の文章は,回線選択リレーに関する記述である。文中の[ ]に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

回線選択リレーは,1,2号線平衡回路である平行2回線送電線において,保護区間の[(1)]事故では1,2号線に等しい電流が流れるが,いずれかの回線で事故が発生すると1,2号線を流れる電流に不平衡が生じることを利用して事故を検出する送電線保護リレーである。連系された二つの変電所(端子)間の通信回線を必要とせず保護が可能なため,66~77 kV送電線を主体として広く用いられている。

ただし,送電線の事故点が端子に近い場合,1,2号線の電流の大きさがほぼ等しくなり[(2)]するほか,同一地点の同相で事故が起こった場合に動作できない。

他に回線選択リレーの適用にあたっての留意事項には以下が挙げられる。

① 送電線1回線停止など,平行運用が解かれたときはリレーをロックする

② 不平衡分岐端子の発電機や負荷の影響

③ [(3)]電流の影響

④ 適用端子数の制限

上述のような制約があるため,回線選択リレーを主保護に用いる場合は,[(4)]などの後備保護と組み合わせて使用することが一般的である。

また,これらの留意点から回線選択リレーの適用が難しい系統にはPCM電流差動リレーを用いることが多い。PCM電流差動リレーは,端子間の電流値を相互に伝送し,送電線に流入する全端子の電流和を演算したうえで,[(5)]に基づき事故点の有無を判定する。そのため,通信回線を必要とするが,回線選択リレーで挙げた留意点に関する制約がなく,感度・信頼性も高い保護リレーである。ただし,PCM電流差動リレーにおいても,通信回線が使用できない場合等に備えて後備保護を組み合わせて使用する。

空欄(2)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

選択肢

解説

結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成

展開
結論Layer 1

事故点が一方の端子(近端)に近いと,近端では事故回線に電流が集中して不平衡が大きく先に動作するが,事故点から遠い対向端子では1,2号線の電流の大きさがほぼ等しくなり動作できない。近端の遮断で電流分布が変わってから対向端子が動作する(シーケンシャル動作)ため,事故除去が遅延する。

詳細Layer 2
展開

よって,空欄(2)の正答は(ト)「事故除去が遅延」である。

各選択肢の解説

(イ)

過電圧リレー

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「過電圧リレー」は電圧上昇を検出するリレーの名称である。

(ロ)

内部

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「内部」は保護区間の内側という場所を表す語である。

(ハ)

オームの法則

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「オームの法則」は電圧・電流・抵抗の関係を表す法則である。

(ニ)

零相循環

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「零相循環」は回線間を循環する零相電流を表す語で,空欄(3)の正答である。

(ホ)

過負荷

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「過負荷」は運転状態を表す語である。

(ヘ)

転送遮断リレー

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「転送遮断リレー」は通信で遮断指令を送る方式のリレーの名称である。

(ト)

事故除去が遅延

正しい。事故点が一方の端子(近端)に近いと,近端では事故回線に電流が集中して不平衡が大きく先に動作するが,事故点から遠い対向端子では1,2号線の電流の大きさがほぼ等しくなり動作できない。近端の遮断で電流分布が変わってから対向端子が動作する(シーケンシャル動作)ため,事故除去が遅延する。

(チ)

短絡

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「短絡」は事故の種類を表す語である。

(リ)

距離リレー

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「距離リレー」は事故点までのインピーダンスを測って動作するリレーの名称で,空欄(4)の正答である。

(ヌ)

高調波

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「高調波」は基本波の整数倍の周波数成分である。

(ル)

キルヒホッフの法則

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「キルヒホッフの法則」は電流則・電圧則からなる回路の法則で,空欄(5)の正答である。

(ヲ)

マクスウェルの法則

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「マクスウェルの法則」は電磁界の基本法則(マクスウェルの方程式)を指す語である。

(ワ)

外部

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「外部」は保護区間の外側という場所を表す語で,空欄(1)の正答である。

(カ)

誤動作

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。端子近傍事故では対向端子で電流がほぼ等しくなって動作できない(待たされる)のであり,誤動作するのではない。

(ヨ)

雷撃

誤り。空欄(2)に入るのは,事故点が端子に近く電流がほぼ等しくなるときに回線選択リレーの動作に生じる事象で,正答は「事故除去が遅延」である。「雷撃」は事故の原因を表す語である。

この解説は?
AI生成

解説は公式の問題文・公式解答を基に作成しています。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。

最終更新:

出典:令和8年度第二種電気主任技術者一次試験電力科目B問題問7(2)。問題文を空欄ごとの設問に分けて整形(改変あり)。

検証プロセス・誤り報告フローは 運営透明性レポートで公開しています。

分野「電力」の学習ポイント

この問題の理解を「分野全体の力」に広げるための足がかり

何が問われるか
本問の分野で問われる代表的な知識・用語の整理。
学習の進め方
正解/誤答の選択肢ごとに「なぜ正しい / なぜ違うのか」を1行ずつ言語化すると定着する。
関連キーワード
電力回線選択リレー
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