この問題は、センサーノードの平均消費電流を計算し、目標値以下にするための待機時間を求めるものです。平均電流は、動作時と待機時の電流にそれぞれの時間の割合を掛けて合計することで計算されます。
令和7年度 春期 高度試験共通 午前I 問7
IoT システムにおいて、センサーの値をゲートウェイに送信するセンサーノードの消費電流を抑えるため、図のような間欠動作を考える。センサーノードの動作時間は10ミリ秒で、その間は平均して10mA の電流が流れる。待機中は常に0.1µAの電流が流れる。間欠動作の平均電流を 1µA 以下にするための待機時間として、最も短いものはどれか。ここで,平均電流の値を求める時間は十分に長いものとする。

選択肢
解説
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まず、平均電流を求める公式を考えます。
平均電流 = (動作時電流 × 動作時間 + 待機時電流 × 待機時間) / (動作時間 + 待機時間)
ここで、動作時電流は 10mA(= 10,000µA)、動作時間は 10ms、待機時電流は 0.1µA です。目標の平均電流は 1µA 以下です。待機時間を T (ms) とすると、
1µA ≧ (10,000µA × 10ms + 0.1µA × T ms) / (10ms + T ms)
この不等式を T について解きます。
10 + T ≧ 100,000 + 0.1T
0.9T ≧ 99,990
T ≧ 99,990 / 0.9
T ≧ 111,100 ms
これを秒に換算すると T ≧ 111.1秒となります。したがって、最も短い待機時間は 111.1秒です。
補足Layer 3展開閉じる
選択肢アの 1.1秒では、平均電流が 1µA を大きく超えてしまうため不適切です。選択肢イの 11.1秒も同様に、計算される平均電流は 1µA よりかなり大きくなります。選択肢エの 1111.1秒は、必要とされる 111.1秒よりも長いため、最も短い待機時間としては誤りです。
各選択肢の解説
- ア
1.1秒
誤りです。待機時間1.1秒=1,100msを代入すると、平均電流=(10,000µA×10ms+0.1µA×1,100ms)÷(10ms+1,100ms)=100,110÷1,110≒90.2µAです。目標の1µA以下を大きく上回ります。10mAで流れる動作時の電荷が、待機時間ではほとんど薄まっていません。
- イ
11.1秒
誤りです。待機時間11.1秒=11,100msを代入すると、平均電流=(100,000+0.1×11,100)÷(10+11,100)=101,110÷11,110≒9.1µAです。アよりは下がりますが、1µAの約9倍で条件を満たしません。待機時間をさらに1桁程度延ばす必要があります。
- ウ
111.1秒
正しいです。待機時間をT msとし、(10,000µA×10ms+0.1T)÷(10+T)≦1を解きます。100,000+0.1T≦10+Tから0.9T≧99,990となり、T≧111,100ms=111.1秒です。代入すると(100,000+11,110)÷111,110=1.0µAとなり、条件をちょうど満たす最短の待機時間です。
- エ
1111.1秒
誤りです。待機時間1,111.1秒=1,111,100msでは、平均電流=(100,000+111,110)÷1,111,110≒0.19µAです。1µA以下の条件は満たします。しかし、下限の111.1秒より10倍長く、問われている「最も短い待機時間」ではありません。
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