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2024年9月試験 実技 問2

法令基準日 2024-04-01

問題

消費者契約法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.消費者契約法において「消費者」とは、個人(事業としてまたは事業のために契約の当事者となる 場合におけるものを除く)とされており、企業や団体などは含まれない。
2.消費者契約の取消権は、当該消費者契約の締結時から2年を経過したときは、時効により消滅する。
3.事業者の債務不履行により消費者に生じた損害について、「法令に反しない限り、5万円を上限と して賠償する」という免責条項は、有効である。
4.「お客様は、当社に過失があると当社が認める場合を除き、契約の解除は一切できないものとしま す」という内容が重要事項説明書に記載してあり、消費者がその説明を受けたうえで契約を締結し た場合、消費者は後から当該契約を解除することはできない。
公式模範解答を見る

1. 消費者契約法において「消費者」とは、個人(事業としてまたは事業のために契約の当事者となる 場合におけるものを除く)とされており、企業や団体などは含まれない。

表記・単位・複数空欄の組合せは公式模範解答に合わせています。配点は協会非公表です。

解き方・判断の根拠

正解は1です(法令基準日2024-04-01)。消費者契約法2条1項は、「消費者」を個人と定め、事業としてまたは事業のために契約の当事者となる場合を除いています。法人その他の団体は「事業者」に当たるので、消費者には含まれません。2は取消権の行使期間を誤っています。3は、故意・重過失の場合まで賠償責任の一部を免除する条項です。4は、解除権を放棄させ、さらに解除権の有無を事業者に決定させる条項です。3と4の条項はどちらも無効です。

各選択肢の理由

1.適切です。消費者契約法2条1項は「消費者」を個人と定め、事業としてまたは事業のために契約の当事者となる場合を除いています。企業や団体などの法人その他の団体は、同条2項の「事業者」に当たり、消費者には含まれません。

2.不適切です。消費者契約法7条1項により、取消権は原則として「追認をすることができる時から1年間」行わないとき、または「契約の締結の時から5年」を経過したときに、時効により消滅します。「締結時から2年」という期間はありません。例外として、霊感等による知見を用いた告知(4条3項8号)による取消しに限り、行使期間は3年・10年に延びています。この特例は、法令基準日2024-04-01の時点で施行済みです。ただし、一般則の1年・5年を変えたものではありません。

3.不適切です。消費者契約法8条1項2号により、事業者の債務不履行のうち故意または重大な過失によるものについて、損害賠償責任の一部を免除する条項は無効です。本条項は賠償額を5万円に制限していますが、故意・重過失の場合を除外していないので、この規定に当たり無効です。また、8条3項(2023-06-01施行)により、軽過失の場合にだけ責任の一部を免除する条項でも、軽過失の場合にのみ適用されることを明らかにしていなければ無効となります。「法令に反しない限り」という抽象的な留保(いわゆるサルベージ条項)では、軽過失に限る旨を明らかにしたことになりません。この点からも本条項は無効で、「有効である」とする記述は誤りです。

4.不適切です。消費者契約法8条の2は、事業者の債務不履行によって生じた消費者の解除権を放棄させる条項と、その解除権の有無を事業者に決定させる条項を、いずれも無効としています。本条項は「当社に過失があると当社が認める場合を除き」解除を一切認めないとしています。つまり、解除権を放棄させる条項であり、同時に過失の有無、つまり解除権の有無を事業者自身が決めるとする条項でもあります。どちらの類型にも当たるので無効です。重要事項説明書に記載があり、説明を受けて契約したとしても、有効にはなりません。消費者は、債務不履行に基づく解除をすることができます。

出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 実技試験(資産設計提案業務)2024年9月試験。改行・空白を整え、図表がある設問では原典の該当箇所を画像で併記。