CPU 性能(プロセッサの処理速度)の計算は、IPA 午前四択で繰り返し出題される定番です。公式は単純な掛け算・割り算ですが、最大のつまずきは『クロック周波数とクロック周期の単位換算』『CPI をどう使うか』『MIPS の意味』の 3 点に集中します。型として機械的に整理すれば、確実な得点源に変えられます。
出発点はクロック周波数とクロック周期です。クロック周波数は『1 秒間に何回クロックを刻むか』で単位は Hz、クロック周期は『1 回のクロックにかかる時間』で、両者は互いに逆数の関係(クロック周期 = 1 ÷ クロック周波数)です。例えばクロック周波数 1 GHz = 10⁹ Hz なら、クロック周期は 1 ÷ 10⁹ = 1 ナノ秒です。2 GHz なら 0.5 ナノ秒。G(ギガ)= 10⁹、M(メガ)= 10⁶ の桁を取り違えないことが第一の関門です。
次は CPI(Cycles Per Instruction=1 命令あたりに必要なクロック数)と命令実行時間です。1 命令の実行時間 = CPI × クロック周期 = CPI ÷ クロック周波数 で求めます。例えば CPI = 4・クロック周波数 1 GHz(周期 1 ナノ秒)なら、1 命令は 4 × 1 = 4 ナノ秒です。さらにプログラム全体の実行時間は、命令実行時間 × 命令数 = 命令数 × CPI ÷ クロック周波数 で求められます。『命令数 × CPI でのべクロック数を出し、クロック周波数で割って時間にする』と手順を固定すると間違えません。
仕上げは MIPS と平均 CPI です。MIPS(Million Instructions Per Second)は『1 秒間に実行できる命令数を 100 万単位で表した値』で、MIPS = クロック周波数(MHz)÷ CPI で求まります。例えばクロック周波数 2 GHz(= 2000 MHz)・平均 CPI = 4 なら、2000 ÷ 4 = 500 MIPS です。また命令の種類ごとに CPI が違う場合は、平均 CPI = Σ(各命令の CPI × 出現率)の重み付き平均で求めます。CPI 1 の命令が 50%・CPI 2 が 30%・CPI 5 が 20% なら、1×0.5 + 2×0.3 + 5×0.2 = 2.1 が平均 CPI です。
練習問題: クロック周波数 1 GHz・平均 CPI = 2.5 の CPU の性能は何 MIPS でしょうか。また、このとき 1 命令の平均実行時間は何ナノ秒でしょうか(ヒント: MIPS = クロック周波数(MHz) ÷ CPI、1000 MHz ÷ 2.5)。過去問AI の AI コパイロットに『この CPU 性能の問題の解き方を教えて』と聞くと、単位換算から MIPS の算出まで手順がステップごとに表示されます。