小問(a)の最大使用流量は,渇水量8 m³/sの1日の総流入量 8 × 24 × 3600 = 691 200 m³ を6時間で使い切る値で,Q = 691 200 ÷ 21 600 = 32.0 m³/s である。
令和7年度 上期 第三種電気主任技術者 電力 問15(b)
図の流況曲線を持つ河川の全流量を使用できる調整池式水力発電所において,発電所の使用流量[m³/s]と調整池の有効貯水容量[m³]について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(b) 上記流況曲線で200日以上発生する流量において,小問(a)の最大使用流量で1日8時間の運転を可能とするための有効貯水容量[m³]として,最も小さいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

選択肢
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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【設計に用いる河川流量】
流況曲線は1年間の日々の流量を大きい順に並べたものであり,破線から日数200日に対応する流量は14 m³/sと読み取れる。14 m³/sは,1年のうち200日はこれ以上の流量が得られる値である。
運転中に調整池から補う量は (32.0 − Q) × 8 × 3600 で,河川流量Qが大きいほど小さくなる。したがって,この14 m³/sを基準に容量を決めれば,流量が14 m³/s以上となる約200日間は,いずれの日も8時間運転が可能となる。
補足Layer 3展開閉じる
【運転可能性の確認】
1日の流入量 = 14 × 24 × 3600 = 1 209 600 m³
8時間運転の使用水量 = 32.0 × 8 × 3600 = 921 600 m³
使用水量が1日の流入量以下なので,水量としては8時間運転が可能である。
【必要な有効貯水容量】
運転中の8時間も河川から14 m³/sが流入するため,調整池から補う必要があるのは使用流量との差の分だけである。
V = (32.0 − 14) × 8 × 3600 = 18 × 28 800 = 518 400 m³
停止中16時間の流入量は 14 × 16 × 3600 = 806 400 m³ あり,518 400 m³を貯めるには十分である。
したがって有効貯水容量は518 400 m³以上必要であり,選択肢のうちこれを満たす最も小さいものは 520 000 m³ の(5)である。
各選択肢の解説
- (1)
420 000
誤り。420 000 m³は必要な有効貯水容量518 400 m³に対して98 400 m³不足する。河川流量14 m³/sの日には,運転中8時間の不足分 (32.0 − 14) × 28 800 = 518 400 m³ を補えず,32.0 m³/sでの8時間運転ができない。
- (2)
500 000
誤り。500 000 m³は選択肢(1)〜(4)の中では最も大きいが,必要な有効貯水容量518 400 m³に対してなお18 400 m³不足する。河川流量14 m³/sの日には,32.0 m³/sでの8時間運転ができない。
- (3)
440 000
誤り。440 000 m³は必要な有効貯水容量518 400 m³に対して78 400 m³不足する。河川流量14 m³/sの日には,32.0 m³/sでの8時間運転ができない。
- (4)
460 000
誤り。460 000 m³は必要な有効貯水容量518 400 m³に対して58 400 m³不足する。河川流量14 m³/sの日には,32.0 m³/sでの8時間運転ができない。
- (5)
520 000
正しい。必要な有効貯水容量は (32.0 − 14) × 8 × 3600 = 518 400 m³ であり,520 000 m³はこれを満たすので,河川流量が14 m³/s以上の日はいずれも8時間運転ができる。選択肢のうち518 400 m³以上となるのは520 000 m³のみなので,これが条件を満たす最も小さい値である。
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