ICUでの早期離床は、意識、疼痛、循環、呼吸、全身状態が安定していることを確認して開始します。
第60回(2025年実施) 理学療法士 午後 問10
70歳の男性。食道癌術後に集中治療室に入室中。
積極的に離床を行ってもよいのはどの場合か。
選択肢
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循環の指標では、平均動脈圧が65 mmHg前後以上で、過度な高値でもなければ離床の妨げになりません。平均動脈圧80 mmHgは循環が保たれた値で、積極的な離床を行ってよい条件です。一方、他の選択肢は、鎮静が深い、疼痛が強い、頻脈の上限にある、臓器障害が急速に悪化しているなど、安全に離床できるとは言えない状態です。
各選択肢の解説
- 1
RASS-3である。
RASSの-3は中等度鎮静で、呼びかけに開眼しないか、開眼してもアイコンタクトが続かない状態です。協力動作が得にくく、積極的な離床の対象にはなりません。一般にはRASS -2以上、つまり覚醒している状態が離床開始の目安とされます。
- 2
疼痛がNRS8である。
NRS 8は強い疼痛です。疼痛が強いまま離床すると、循環動態の変動や呼吸抑制を招き、術後の創部にも負担がかかります。まず鎮痛を行い、疼痛を十分に軽減してから離床を進めます。
- 3
心拍数120/分である。
心拍数120/分は頻脈の上限域で、安静時の値としては安定しているとは言えません。離床で負荷がかかるとさらに上昇するおそれがあり、原因(疼痛、出血、感染、不整脈など)の評価が先です。積極的に離床してよい値ではありません。
- 4
平均動脈圧80 mmHgである。
平均動脈圧80 mmHgは、臓器灌流を保つ目安である65 mmHg前後以上を満たしています。低血圧でも高血圧でもなく、循環面では積極的な離床の障害になりません。正しい選択肢です。
- 5
SOFA〈Sequential Organ Failure Assessment〉scoreが前日よりも4点増加している。
SOFA scoreが前日より4点増加したことは、多臓器の障害が急速に悪化していることを示します。全身状態が不安定なので、離床よりも原因の評価と治療が優先です。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:厚生労働省「第60回理学療法士国家試験」午後 問10(問題・正答)。解説は独自作成です。
制作・確認範囲・誤り報告の手順は 静的解説の確認方針で説明しています。出典リンクや自動テストだけで、解説全体の正確性が保証されるわけではありません。
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