2024年5月試験 実技 問20
法令基準日 2023-10-01
問題
阿久津さん(58歳)は、2023年11月に夫から居住用不動産(財産評価額2,650万円)の贈与を受けた。阿久津さんが贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合の2023年分の贈与税額として、正しいものはどれか。なお、2023年においては、このほかに阿久津さんが受けた贈与はないものとする。また、納付すべき贈与税額が最も少なくなるように計算すること。 <贈与税の速算表> (イ)18歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた財産の場合(特例贈与財産、特例税率) 基礎控除後の課税価格 税率 控除額 200万円 以下 10% - 200万円 超 400万円 以下 15% 10万円 400万円 超 600万円 以下 20% 30万円 600万円 超 1,000万円 以下 30% 90万円 1,000万円 超 1,500万円 以下 40% 190万円 1,500万円 超 3,000万円 以下 45% 265万円 3,000万円 超 4,500万円 以下 50% 415万円 4,500万円 超 55% 640万円 (ロ)上記(イ)以外の場合(一般贈与財産、一般税率) 基礎控除後の課税価格 税率 控除額 200万円 以下 10% - 200万円 超 300万円 以下 15% 10万円 300万円 超 400万円 以下 20% 25万円 400万円 超 600万円 以下 30% 65万円 600万円 超 1,000万円 以下 40% 125万円 1,000万円 超 1,500万円 以下 45% 175万円 1,500万円 超 3,000万円 以下 50% 250万円 3,000万円 超 55% 400万円
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図表と資料の配置を原典の該当部分から表示しています。問題文は上のテキストで読めます。


公式模範解答を見る
3. 97万円
表記・単位・複数空欄の組合せは公式模範解答に合わせています。配点は協会非公表です。
解き方・判断の根拠
【前提条件】贈与税の配偶者控除(相続税法21条の6)は、次の要件を満たす場合に適用される。 ・婚姻期間が20年以上の配偶者からの贈与であること ・居住用不動産またはその取得資金の贈与であること ・翌年3月15日までに居住し、その後も引き続き居住する見込みであること ・贈与税の申告をすること 本問は『配偶者控除の適用を受けた場合』とあるので、これらの要件はすべて満たしているものとして計算する。 【控除】配偶者控除は最高2,000万円で、暦年課税の基礎控除110万円と併用できる。合計2,110万円を控除でき、これが納付税額を最も少なくする方法である。 【課税価格】2,650万円-2,000万円-110万円=540万円(千円未満の端数なし)。 【税率】特例税率は、18歳以上の者が直系尊属から受けた贈与に限って適用される。夫からの贈与には一般税率(速算表(ロ))を用いる。540万円は400万円超600万円以下の区分なので、税率30%、控除額65万円となる。 【税額】540万円×30%-65万円=97万円(百円未満の端数なし)。正解は3。
各選択肢の理由
1.誤り。配偶者控除の額を2,000万円ではなく、相続時精算課税の特別控除額2,500万円と取り違えた場合の額である。(2,650万円-2,500万円-110万円)=40万円に一般税率10%を掛けると4万円になる。本問は配偶者控除2,000万円と基礎控除110万円を併用して計算するので、この額にはならない。
2.誤り。課税価格540万円に特例税率(20%、控除額30万円)を適用した額で、540万円×20%-30万円=78万円となる。特例税率は18歳以上の者が直系尊属から受けた贈与に限られる。夫からの贈与は一般税率で計算する。
3.正しい。配偶者控除2,000万円と基礎控除110万円を差し引いた課税価格540万円に、一般税率(30%、控除額65万円)を適用する。540万円×30%-65万円=97万円。
4.誤り。配偶者控除2,000万円だけを差し引き、基礎控除110万円を差し引かなかった場合の額である。課税価格650万円に一般税率(40%、控除額125万円)を適用すると、650万円×40%-125万円=135万円になる。基礎控除は配偶者控除と併用できるので、これは税額が最少となる計算ではない。
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 実技試験(資産設計提案業務)2024年5月試験。改行・空白を整え、図表がある設問では原典の該当箇所を画像で併記。