公式問題に基づく独自解答例(法務省の公式解答ではありません)
令和7年度 秋期 土地家屋調査士 午後 問22
第22問 株式会社甲一物流(代表取締役甲山一郎、会社法人等番号 Z)(以下「甲社」という。)
は、Y市K区A町三丁目425番5 の土地及び同425番6 の土地並びにこれらの土地上の建
物(以下「本件建物」という。)を所有しており、本件建物の建替えや改築等の各種工事(以
下、甲社が行なった各種工事を総称して「本件工事」という。)を行った。Y市N区R町
四丁目10番1 号に事務所を有する土地家屋調査士法務小太郎(連絡先電話番号000-111-
2222)は、【事実関係】のとおり、甲社から、表示に関する登記についての相談を受けて
本件工事の内容や日程等の事情を聴取し、必要となる表示に関する登記の申請手続につ
いての代理並びに当該登記に必要な調査及び測量の依頼を受け、【登記記録の内容の抜
粋】のとおり登記記録の調査を行い、【調査・測量】のとおり現地の調査・測量を行った
上で、法令に従い必要となる登記の申請をした。
以上に基づき、次の問1 から問4 までに答えなさい。ただし、登記の申請においては、
申請人の会社法人等番号を登記の申請書の申請人欄に記載するものとする。
問1 別紙第22問答案用紙第1 欄の登記申請書の空欄を埋めて、土地家屋調査士法務小
太郎が申請した本件工事における第一期工事の建物に関する登記の申請書を完成さ
せなさい。
問2 別紙第22問答案用紙第2 欄の登記申請書の空欄を埋めて、土地家屋調査士法務小
太郎が申請した本件工事における第二期工事の建物に関する登記の申請書を完成さ
せなさい。
問3 別紙第22問答案用紙第3 欄を用いて、問2 の申請書に添付する各階平面図を完成
させなさい。なお、建物図面については答案用紙第3 欄に記載することを要しない。
また、各階平面図を完成させるに当たっては、主である建物についての記載を省略
しても差し支えない。
問4 土地家屋調査士法務小太郎は、甲社から本件工事に伴う表示に関する登記につい
て相談を受け事情を聴取している際に、「本件工事では、第一期工事、第二期工事
が完了した都度にそれぞれ必要な登記を行うとのことですが、第一期工事及び第二
期工事が全て完了した後にまとめて行うことはできないのですか。」との質問を受け
た。
次の文は、この質問に対して土地家屋調査士法務小太郎がした説明内容を要約し
たものである。次の( ア )から( エ )までに入る文言を後記〔語句群〕から選択
し、別紙第22問答案用紙第4 欄の該当欄に記載しなさい。
甲社からの質問に対する土地家屋調査士法務小太郎の説明
本件工事に伴って必要となる表示に関する登記は、既に登記がされている
建物の登記事項に変更を生じた場合に、その( ア )的状態を登記記録に速
やかに反映させるためのものです。これは( イ )的登記ともいわれ、法令
によれば、所有者等は、登記事項の変更があった日から( ウ )以内に申請
する義務があります。申請義務がある者が正当な理由がないにもかかわらず
その申請を怠った場合には、( エ )に処せられます。そのため、本件工事
の第一期工事、第二期工事の完了の都度、登記申請を行う必要があります。
〔語句群〕
1 年 3 月 形成 物理 1 月 創設 10万円以下の過料
6 月 間接 3 月以内の遅延損害金納付 報告 3 年
50万円以下の罰金 用途 6 月以下の懲役 直接 2 週間
(注)1 本問における行為は全て適法に行われており、法律上必要な書類は全て適
法に作成されているものとする。
2 登記の申請は、書面申請の方法によってするものとする。
3 各階平面図は250分の1 の縮尺により作成すること。
4 各階平面図に記載する距離は、小数第2 位までを記載すること。
5 別紙第22問答案用紙の各欄に記載する文字は字画を明確にすること。また、
訂正、加入又は削除をするときは、訂正は訂正すべき字句に線を引き、近接
箇所に訂正後の字句を記載し、加入は加入する部分を明示して行い、削除は
削除すべき字句に線を引いて、訂正、加入又は削除をしたことが明らかに分
かるように記載すること。ただし、押印や字数を記載することを要しない。
【事実関係】
1 甲社は、Y市K区A町三丁目5 番6 号に本店を有しており、本件建物のうち主である建物
を事務所・倉庫、符号2 の附属建物を倉庫、符号4 を守衛所として利用していた。
2 甲社は、本件建物の老朽化や今後の事業拡大に対応するため、本件建物の建替えや改築等
をする計画を立て、WAT建設株式会社に対し、本件工事を依頼した。
3 甲社とWAT建設株式会社との間の協議の結果として、限られた敷地内で行う取壊し、建
替え及び改築等の工事内容や、甲社の業務スケジュールの都合により、本件工事は、第一期
工事と第二期工事の二期に分けて行うこととなった(以下、本件工事の第一期工事を「本件工
事1 」といい、第二期工事を「本件工事2 」という。)。土地家屋調査士法務小太郎は、本件工
事の着手前に、甲社から本件工事の内容や日程等の事情を聴取した上で、甲社に対し、本件
工事1 が完了した段階で必要となる登記手続の内容と、本件工事2 が完了した段階で必要と
なる登記手続の内容について説明し、確認した。
4 本件工事1 の内容は以下のとおりである。なお、本件工事1 における取壊し部分は【調査・
測量】の〔調査図素図〕(本件工事1 ―敷地図・建物配置図1 )の斜線部分記載箇所のとおりで
ある。
⑴ 主である建物の取壊しを令和7 年1 月21日に完了した。
⑵ 符号2 の附属建物の2 階部分を倉庫から事務所へと変更する工事及び1 階部分の一部の
取壊しを令和7 年1 月31日に完了した。
5 土地家屋調査士法務小太郎は、本件工事1 後の現地の調査・測量を行い、工事内容の確認
や各建物の配置等が【調査・測量】の〔調査図素図〕(本件工事1 ―敷地図・建物配置図1 )の
とおりであることを確認し、また、主である建物が取り壊された後に残った建物の主従関係
等について甲社と協議を行い、甲社の指示により符号2 の附属建物を主である建物とするこ
とを確認した。
6 土地家屋調査士法務小太郎は、本件工事1 に関する内容の整理及び確認後、甲社から必要
な書類の提供を受け、令和7 年2 月6 日、本件工事1 の結果により必要となる表示に関する
登記を申請した。
7 本件工事2 の内容は以下のとおりである。
⑴ 主である建物について、耐震補強工事を令和7 年10月1 日に完了した。なお、構造や建
物床面積に対して影響を与える工事内容ではない。
⑵ 新たな倉庫建物(以下「新築倉庫」という。)の建築工事を令和7 年10月7 日に完了した(な
お、新築倉庫の概要は、次の⑶から⑹までの説明のほか、【調査・測量】の〔本件工事2 ・
新築倉庫―平面詳細図〕のとおりである。)。
⑶ 新築倉庫には、2 階床面から1.20mの高さの壁(腰高壁)が、【調査・測量】の〔本件工事2・
新築倉庫―平面詳細図〕に「腰高壁」と記載のある位置に存在し、2 階床面から天井までの
壁が同図面に「天井まで壁」と記載のある位置に存在する。
⑷ 新築倉庫の床面から天井までの高さは、1 階及び2 階ともに3.80mである。
⑸ 新築倉庫の南西部分の一部には吹き抜け部分が存在する。
⑹ 新築倉庫の南東部分には、吹き抜け部分が存在し、その吹き抜けに接して片面が格子手
すり(柵状のオープン手すりで壁の用をなしていない手すり)となっている階段が設置され
ている。
⑺ 本件工事2 を進める都合により、符号4 の附属建物を一時的に解体撤去する工事を令和
7 年9 月25日に完了し、その後、元の建物と同じ種類である建物を、元の位置へ、元の大
きさ、元の材料と同じ素材利用により建築する工事を同年10月17日に完了した。
8 土地家屋調査士法務小太郎は、本件工事2 後の現地の調査・測量を行い、工事内容の確認
や各建物の配置等が【調査・測量】の〔調査図素図〕(本件工事1 ―敷地図・建物配置図1 )及
び(本件工事2 ・新築倉庫―敷地図・建物配置図2 )のとおりであることを確認した。
9 新築倉庫の主要構造は鉄骨造で、屋根構造は合金メッキ鋼板ぶきである。
10 土地家屋調査士法務小太郎は、本件工事2 後の調査・測量及び確認を行った後、甲社と協
議を行い、甲社の指示により、主である建物はそのまま主である建物として維持すること、
新築倉庫及び守衛所建物はいずれも附属建物として登記すること、各附属建物に付する符号
は工事完了の順に従って付すこと等について確認した。
11 土地家屋調査士法務小太郎は、本件工事2 に関する内容の整理及び確認後、甲社から必要
な書類の提供を受け、令和7 年10月23日、本件工事2 の結果により必要となる表示に関する
登記を申請した。
【登記記録の内容の抜粋】・・・本件工事1 及び本件工事2 が行われる前の情報
土地
表題部(土地の表示)
所 在:Y市K区A町三丁目
地 番:425番5
地 目:宅地
地 積:略 ㎡
原因及びその日付:略
表題部(土地の表示)
所 在:Y市K区A町三丁目
地 番:425番6
地 目:宅地
地 積:略 ㎡
原因及びその日付:略
上記2 筆共通の内容
権利部(甲区) (所有権に関する事項)
権利者その他の事項 所有者:Y市K区A町三丁目5 番6 号 株式会社甲一物流
権利部(乙区) (所有権以外の権利に関する事項)
なし
建物
表題部(主である建物の表示)
所 在:Y市K区A町三丁目425番地5 、425番地6
家屋番号:425番5
種 類:事務所・倉庫
構 造:鉄骨造スレート葺2 階建
床面積:1 階 130.00 ㎡
2 階 130.00 ㎡
原因及びその日付:平成3 年7 月1 日新築
表題部(附属建物の表示)
(符号1 及び符号3 については既に取壊しがされた旨の登記がされている。)
符 号:2
種 類:倉庫
構 造:鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶき2 階建
床面積:1 階 138.50 ㎡
2 階 123.50 ㎡
原因及びその日付:平成19年6 月21日新築
符 号:4
種 類:守衛所
構 造:軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建
床面積:10.00 ㎡
原因及びその日付:平成21年9 月18日新築
権利部(甲区) (所有権に関する事項)
権利者その他の事項 所有者:Y市K区A町三丁目5 番6 号 株式会社甲一物流
権利部(乙区) (所有権以外の権利に関する事項)
なし
(各階平面図から抜粋―家屋番号425番5 )
【調査・測量】
〔本件工事2 ・新築倉庫―平面詳細図〕(単位:m)
(注)1 距離の単位はメートルである。
2 〔調査図素図〕中の( )内は、土地の地番を示す。
3 〔調査図素図〕中の数値は、土地の筆界から建物の外壁までの距離を示し、〔本
件工事2 ・新築倉庫―平面詳細図〕中の数値は、柱の中心間の距離及び壁の中
心間の距離を示す。
4 〔本件工事2 ・新築倉庫―平面詳細図〕中の建物の隅部は全て直角であり、〇
印は、各階の重なり部分を示す。
公式問題に基づく独自解答例(法務省の公式解答ではありません)
記述・作図は答案用紙に解き、解答例の計算過程・申請内容・図面と照らして確認してください。 この画面では記述答案の自動採点を行いません。
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第22問・解答欄に対応する独自記入例
共通の建物の所在はY市K区A町三丁目425番地5、425番地6、家屋番号は425番5。第1欄の申請人はY市K区A町三丁目5番6号、株式会社甲一物流(会社法人等番号Z)、代表取締役甲山一郎。代理人はY市N区R町四丁目10番1号、土地家屋調査士法務小太郎(電話000-111-2222)。
問1・第1欄(令和7年2月6日申請、Y地方法務局) 登記の目的:建物表題部変更登記。添付書類:建物図面、各階平面図、変更を証する情報、代理権限証明情報。
| 対象 | 変更後の表示・原因事実 |
|---|---|
| 従前の主である建物 | 令和7年1月21日取壊し。主である建物の表示を抹消する。 |
| 従前の附属建物・符号2→主である建物 | 種類:倉庫・事務所。構造:鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶき2階建。床面積:1階123.50㎡、2階123.50㎡。1階の5.00×3.00m部分を令和7年1月31日に取壊し、同日2階を倉庫から事務所に変更。従前の主建物取壊し後、主である建物に変更する。 |
| 附属建物・符号4 | 守衛所。軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建、10.00㎡。この段階では存続。 |
問2・第2欄(令和7年10月23日申請、Y地方法務局) 登記の目的:建物表題部変更登記。添付書類:建物図面、各階平面図、変更を証する情報、代理権限証明情報。申請人と代理人は第1欄と同じ(答案用紙では「略」)。
| 対象 | 表示・原因事実 |
|---|---|
| 附属建物・符号5 | 倉庫。鉄骨造合金メッキ鋼板ぶき2階建。1階190.75㎡、2階165.30㎡。令和7年10月7日新築。 |
| 従前の附属建物・符号4 | 令和7年9月25日取壊し。 |
| 附属建物・符号6 | 守衛所。軽量鉄骨造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建、10.00㎡。令和7年10月17日新築。 |
問3・第3欄 新築倉庫1階は25.50×6.50+10.00×2.50=190.75㎡。2階は南西吹抜14.00㎡と南東のL字吹抜11.45㎡を控除し165.30㎡。主である建物の図示は原問の許容に従い省略。
問4・第4欄 ア:物理、イ:報告、ウ:1月、エ:10万円以下の過料。
自己確認の観点(独自作成)
問1第一期の申請書全欄、問2第二期の申請書全欄、問3 1:250の新築倉庫各階平面図と吹抜け・寸法、問4物理・報告・1月・過料を確認する。
法務省(令和7年度土地家屋調査士試験・記述式)
解説
結論 → 詳細 の 2 層構成
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解説
結論 → 詳細 の 2 層構成
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第一期:旧附属2の1階は旧138.50㎡から5.00m×3.00m=15.00㎡を控除し123.50㎡。第二期:新築倉庫1階=190.75㎡、2階=1階−南西吹抜14.00㎡−南東吹抜11.45㎡=165.30㎡。腰高壁は1.20mで天井までの壁とは区別し、吹抜け部分に床はない。守衛所は一時撤去と同一場所・形状の再築でも別建物として扱う。
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