他励直流電動機の電機子回路について、入力電圧V、電機子電流Ia、電機子抵抗Ra、逆起電力Eの関係は V = E + Ia・Ra である。励磁電流が一定で電機子反作用もないため磁束Φは一定であり、電機子電流が一定なので電圧降下Ia・Raも10Vで変わらない。逆起電力Eは回転速度Nに比例する(E = kΦN、Φ一定)。
令和6年度 上期 第三種電気主任技術者 機械 問2
電機子回路の抵抗が0.20Ωの直流他励電動機がある。励磁電流,電機子電流とも一定になるように制御されており,電機子電流は50Aである。回転速度が1200 min⁻¹のとき,電機子回路への入力電圧は110Vであった。励磁電流,電機子電流を一定に保ったまま電動機の負荷を変化させたところ,入力電圧が80Vとなった。このときの回転速度[min⁻¹]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
ただし,電機子反作用はなく,ブラシの抵抗は無視できるものとする。
選択肢
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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変化前(N₁=1200 min⁻¹、V₁=110V):
E₁ = V₁ − Ia・Ra = 110 − 50×0.20 = 110 − 10 = 100 V
補足Layer 3展開閉じる
変化後(V₂=80V):
E₂ = V₂ − Ia・Ra = 80 − 50×0.20 = 80 − 10 = 70 V
EはNに比例するので、
N₂ = N₁ × (E₂/E₁) = 1200 × (70/100) = 1200 × 0.7 = 840 min⁻¹
したがって回転速度は840 min⁻¹となり、選択肢(2)が正しい。
各選択肢の解説
- (1)
764
764 min⁻¹はE₂=70Vを旧入力電圧110Vで割って1200×70/110≒764とした値。比較すべきは旧逆起電力E₁=110−10=100Vなので誤り。
- (2)
840
電機子抵抗による電圧降下(Ia・Ra=50×0.20=10V)を入力電圧から差し引いて逆起電力を求め(E₁=100V、E₂=70V)、磁束一定のもとでEとNの比例関係から N₂=1200×70/100=840 min⁻¹ となり、これは計算結果と一致する。よって正しい。
- (3)
873
873 min⁻¹は電機子抵抗の電圧降下10Vを無視して入力電圧比1200×80/110≒873とした値。速度は入力電圧でなく逆起電力に比例する。
- (4)
900
900 min⁻¹は逆起電力をE=V+IaRaと符号を逆にして計算した1200×(80+10)/(110+10)=900に当たる。電動機の逆起電力はV−IaRaで求める。
- (5)
960
960 min⁻¹は新入力電圧80Vを旧逆起電力100Vで割った1200×80/100=960に当たる。新逆起電力は80−10=70Vである。
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