令和8年4月1日時点の発電用風力設備の技術基準の解釈第7条第6項第一号イ(ニ)は,A線で囲まれた地域の要件として「風車への雷撃があった場合に直ちに風車を停止することができるように,落雷検出装置等を施設すること」と定めていた。なお,経済産業省が2026年8月12日に公表した新旧対照表のとおり,この号は令和8年8月6日施行の改正で「風車への雷撃の有無を常に把握することができるように,落雷検出装置等の施設,監視カメラの施設,気象情報の利用その他の措置を講じること」等に改められている。
令和8年度 一次試験 第二種電気主任技術者 法規 問2(5)
法令基準日: 2026-04-01(この日の制度で解答)
次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」及び「発電用風力設備の技術基準の解釈」に基づく,取扱者以外に対する侵入防止措置,風車の構造及び風車の安全な状態の確保に関する記述である。文中の[ ]に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
a)小規模発電設備以外の発電用風力設備を設置する場所には,当該場所に取扱者以外の者が立ち入らないように,次のいずれかにより措置を講じること。ただし,土地又は水域の状況により人が立ち入るおそれがない箇所については,この限りではない。
① 発電用風力設備周辺にさく,へいを設け,かつ,その出入口に[(1)]を表示するとともに,[(2)]その他適当な装置を施設すること。
② 風車を支持する工作物の出入口に[(1)]を表示するとともに,[(2)]その他適当な装置を施設すること。
b)風車は,風圧に対して構造上安全であるように施設しなければならない。この場合の「風圧」とは,発電用風力設備を設置する場所の風車ハブ高さにおける現地風条件(通常風,極値風及び三方向(主方向,横方向,上方向)の乱流を含む。)による風圧が考慮されたものであって,次に掲げるものを含むものをいう。
① 風車の受風面の[(3)]が最大の状態における最大風圧
② 風速及び風向の時間的変化による風圧
c)最高部の地表からの高さが二十メートルを超える発電用風力設備には,周囲の状況によって雷撃が風車を損傷するおそれがない場合を除き,雷撃から風車を保護するような措置を講じなければならない。この場合の「雷撃から風車を保護するような措置」に関し,図のA線で囲まれた地域においては,次に定める要件を満たすこと。
① 風車への雷撃の電荷量を600クーロン以上と想定して設計すること。
② 雷撃から風車を保護する効果が高く,かつ,容易に脱落しない適切な[(4)]を風車へ取付けること。
③ 雷撃によって生ずる電流を風車に損傷を与えることなく安全に地中に流すことができる引下げ導体等を施設すること。
④ 風車への雷撃があった場合に直ちに風車を停止することができるように,[(5)]等を施設すること。
【図】日本地図上に太線の「A線」で囲まれた地域が示されている(北海道西部から東北・北陸・山陰を経て九州北部に至る日本海側沿岸を,佐渡・隠岐・対馬等の島しょを含めて帯状に囲む)。図は「発電用風力設備の技術基準の解釈」より引用。
空欄(5)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

選択肢
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
展開閉じる
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
詳細Layer 2展開閉じる
よって,空欄(5)の正答は(ワ)「落雷検出装置」である。
各選択肢の解説
- (イ)
取扱者の連絡先
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「取扱者の連絡先」は表示内容の一種である。
- (ロ)
スイープ面積
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「スイープ面積」はロータが回転して描く円の面積を表す語である。
- (ハ)
警報装置
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。基準日時点の要件の文言は「落雷検出装置等」で,警報装置は名指しされていない。
- (ニ)
垂直投影面積
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「垂直投影面積」は受風面の面積を表す語で,空欄(3)の正答である。
- (ホ)
振動センサー
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。基準日時点の要件の文言は「落雷検出装置等」で,振動センサーは名指しされていない。
- (ヘ)
昇塔を禁止する旨
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「昇塔を禁止する旨」は表示内容の一種である。
- (ト)
過電流保護装置
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。過電流保護装置は電気回路の保護装置で,雷撃の有無を検出して風車を停止させるための装置として要件に定められているもの(落雷検出装置等)ではない。
- (チ)
避雷針
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「避雷針」は一般的な受雷設備の名称である。
- (リ)
施錠装置
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「施錠装置」は出入口を施錠する装置で,空欄(2)の正答である。
- (ヌ)
レセプター
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「レセプター」はブレード等に設ける受雷部で,空欄(4)の正答である。
- (ル)
立入りを禁止する旨
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「立入りを禁止する旨」は表示内容で,空欄(1)の正答である。
- (ヲ)
防犯カメラ
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。防犯カメラは基準日時点の要件の文言(落雷検出装置等)ではない(令和8年8月6日施行の改正後は監視カメラの施設が措置の例に加わったが,基準日の後である)。
- (ワ)
落雷検出装置
正しい。令和8年4月1日時点の発電用風力設備の技術基準の解釈第7条第6項第一号イ(ニ)は,A線で囲まれた地域の要件として「風車への雷撃があった場合に直ちに風車を停止することができるように,落雷検出装置等を施設すること」と定めていた。なお,経済産業省が2026年8月12日に公表した新旧対照表のとおり,この号は令和8年8月6日施行の改正で「風車への雷撃の有無を常に把握することができるように,落雷検出装置等の施設,監視カメラの施設,気象情報の利用その他の措置を講じること」等に改められている。
- (カ)
実効面積
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。「実効面積」は面積を表す語だが解釈の文言ではない。
- (ヨ)
サージ保護装置
誤り。空欄(5)に入るのは,雷撃時に直ちに風車を停止できるように施設する装置で,基準日時点のA線地域の要件の文言は「落雷検出装置」(等)である。サージ保護装置は雷サージから回路を守る装置で,雷撃を検出して風車を停止させるための装置として要件に定められているもの(落雷検出装置等)ではない。
分野「法規」の学習ポイント
この問題の理解を「分野全体の力」に広げるための足がかり
- 何が問われるか
- 本問の分野で問われる代表的な知識・用語の整理。
- 学習の進め方
- 正解/誤答の選択肢ごとに「なぜ正しい / なぜ違うのか」を1行ずつ言語化すると定着する。
- 関連キーワード
- 法規発電用風力設備
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