電気設備技術基準の解釈第143条第1項が対象とする住宅の屋内電路の対地電圧は、電気設備技術基準の解釈第143条第1項柱書きにより原則150V以下とされる。
令和6年度 下期 第二種電気工事士 学科 問21
店舗付き住宅の屋内に三相3線式200V, 定格消費電力2.5kWのルームエアコンを施設した。このルームエアコンに電気を供給する電路の工事方法として、適切なものは。ただし、配線は接触防護措置を施し、ルームエアコン外箱等の人が触れるおそれがある部分は絶縁性のある材料で堅ろうに作られているものとする。
選択肢
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本問のルームエアコンは三相3線式200Vであり対地電圧が200Vとなり、この150V以下の原則を超えるため、同項第一号の例外規定を適用できるかが問われる。同号は、柱書きで定格消費電力2kW以上の電気機械器具及びこれに電気を供給する屋内配線を対象とし、イ〜トの条件をすべて満たして施設する場合、屋内配線の対地電圧を300V以下とすることができると定める。本問のルームエアコンは定格消費電力2.5kWであり、柱書きの2kW以上の要件に該当する。屋内配線が当該電気機械器具のみに電気を供給する専用のものであること(同号イ)、電気機械器具の使用電圧及び屋内配線の対地電圧が300V以下であること(同号ロ、本問は200Vで該当)が求められる。問題文にある「配線は接触防護措置を施し」という前提は、屋内配線に簡易接触防護措置を施すこと(同号ハ)の要件を満たす。「ルームエアコン外箱等の人が触れるおそれがある部分は絶縁性のある材料で堅ろうに作られている」という前提は、電気機械器具に簡易接触防護措置を施すこと(同号ニ)のただし書き(電気機械器具の人が触れるおそれのある部分が絶縁性のある材料で堅ろうに作られている場合はこの限りでない)に該当し、ニの要件を満たす。残る要件は、電気機械器具を屋内配線と直接接続して施設すること(同号ホ)、電路に専用の開閉器及び過電流遮断器を施設すること(ヘ。過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は過電流遮断器のみでよい)、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置(漏電遮断器)を施設すること(同号ト)である。ロは専用の漏電遮断器(過負荷保護付)を施設しており、これが過電流遮断器としての過負荷保護機能と開閉機能を兼ね(同号ヘ)、かつ地絡遮断装置としての機能も兼ねる(同号ト)。ケーブル工事で配線しルームエアコンと直接接続しており(同号ホ)、専用回路(同号イ)でもある。したがってロは同号イ〜トすべての条件を満たし適切である。
各選択肢の解説
- ア
専用の過電流遮断器を施設し、合成樹脂管工事で配線し、コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
電路に地絡を生じたときに自動的に遮断する装置(漏電遮断器、ト)が施設されておらず、かつコンセントを使用した接続であり電気機械器具を屋内配線と直接接続する条件(同号ホ)も満たしていないため不適切。
- イ
専用の漏電遮断器(過負荷保護付)を施設し、ケーブル工事で配線し、ルームエアコンと直接接続した。
専用の漏電遮断器(過負荷保護付)が過電流遮断器としての過負荷保護機能・開閉機能(同号ヘ)と、地絡遮断装置としての機能(同号ト)を兼ねて施設されており、ケーブル工事による配線でルームエアコンと直接接続している(同号ホ)ため、電気設備技術基準の解釈第143条第1項第一号が定める条件(同号イ〜ト)をすべて満たし適切。
- ウ
専用の配線用遮断器を施設し、金属管工事で配線し、コンセントを使用してルームエアコンと接続した。
専用の配線用遮断器(開閉機能を有する過電流遮断器)を施設しており、この点はヘの条件を満たすが、電路に地絡を生じたときに自動的に遮断する装置(漏電遮断器、ト)が施設されておらず、かつコンセントを使用した接続であり直接接続の条件(同号ホ)も満たしていないため不適切。
- エ
専用の開閉器のみを施設し、金属管工事で配線し、ルームエアコンと直接接続した。
ルームエアコンと直接接続している点(同号ホ)は条件を満たすが、専用の開閉器のみが施設されており、過電流遮断器(同号ヘ)も地絡遮断装置(漏電遮断器、ト)も施設されていないため、条件を満たさず不適切。
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