受診を拒む本人のキーパーソン(家族等)に働きかけて受診につなげる包括的プログラムは、CRAFTです。非対決的な手法で、家族が「私」を主語にしたポジティブなコミュニケーションを学ぶ点が特徴のため、3が正答です。
令和6年度 精神保健福祉士 専門科目 問41
次の事例を読んで,問題40から問題42までについて答えなさい。
〔事 例〕
ある日,市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し,担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると,会社員である夫(45歳)は,日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し,身体疾患の治療のため入院をした。その後,退院を迎えるに当たり,Aさんと夫は,主治医から「体調は落ち着きましたが,アルコール依存症の可能性があるので,精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが,退院後,夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず,激しく怒り出すようになった。また,夫が飲酒を再開してしまい,そのことについて,Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。(問題40)
Aさんの話からB精神保健福祉士は,精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは,アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に,本人のキーパーソンとなる人に介入することで,本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け,Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。(問題41)
このプログラムに参加するようになり,しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し,入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく,Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが,実は,ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り,Aさんも「夫が飲酒を再開しないために,私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は,精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ,家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。(問題42)
次の記述のうち,このプログラムの特徴として,正しいものを1つ選びなさい。
選択肢
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
各選択肢の解説
- 1
対立的手法を積極的に活用する。
CRAFTは、本人を問い詰めて直面化させる従来の対決的介入の問題点を踏まえています。家族と本人の関係改善を重視する非対決的な手法が特徴であり、対立的手法を積極的に活用することはありません。
- 2
日本で開発されたものである。
CRAFT(コミュニティ強化と家族訓練)は、米国のメイヤーズ(Meyers,R.)らによって開発されたプログラムです。日本で開発されたものではありません。
- 3
家族が「私」という一人称を主語にして,患者本人に思いを伝える方法を学ぶ。
正答です。CRAFTでは、家族が非難せずに、「私は~と感じる」のように自分を主語にするIメッセージで気持ちを伝える、ポジティブなコミュニケーション法を学びます。
- 4
専門職から患者本人への直接的な働きかけに重きを置く。
CRAFTは、受診を拒む本人ではなく、家族などのキーパーソンを直接の支援対象とします。家族の関わり方を変えることで、本人の受診行動を引き出す点に特徴があります。
- 5
アルコール依存症に特化したプログラムである。
CRAFTはアルコールに限らず、薬物やギャンブルなど、様々な依存・嗜癖問題を抱える人の家族支援に応用されています。アルコール依存症に特化したプログラムではありません。
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 第27回(令和6年度)精神保健福祉士国家試験 専門科目 問題41。解説は過去問AIが独自に作成したもので、公益財団法人社会福祉振興・試験センターとは関係ありません。
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- 何が問われるか
- 本問の分野で問われる代表的な知識・用語の整理。
- 学習の進め方
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