この問題は、複数のプロセスが限られた資源を順次獲得・解放する状況下で、デッドロックが発生する可能性を問うています。デッドロックとは、複数のプロセスが互いに相手が保持する資源の解放を待ち続けて、処理が永久に停止する状態を指します。
令和6年度 春期 高度試験共通 午前I 問6
三つの資源X~Zを占有して処理を行う四つのプロセスA~Dがある。各プロセスは処理の進行に伴い、表中の数値の順に資源を占有し、実行終了時に三つの資源を一括して解放する。プロセスAと同時にもう一つプロセスを動かした場合に、デッドロックを起こす可能性があるプロセスはどれか。
| プロセス | 資源Xの占有順序 | 資源Yの占有順序 | 資源Zの占有順序 |
|---|---|---|---|
| A | 1 | 2 | 3 |
| B | 1 | 2 | 3 |
| C | 2 | 3 | 1 |
| D | 3 | 2 | 1 |
選択肢
解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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解説
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
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正解の根拠は、プロセスAが資源X、Y、Zを順番に獲得し、実行終了時に一括解放する動作パターンと、他のプロセスがAと同時に実行される場合の資源獲得順序の競合にあります。具体的には、プロセスAが一部の資源(例: X)を占有している間に、他のプロセスがAが最終的に必要とする資源(例: YまたはZ)を獲得しようとすると、Aがその資源を解放するまで待機することになります。もし、その待機している他のプロセスが、Aが既に獲得している資源を必要としている場合、互いに待ち状態となりデッドロックが発生する可能性が生じます。問題文の図表によれば、プロセスCはAが獲得する資源を、プロセスDもAが獲得する資源を、それぞれAとは異なる順序ですが、Aと競合する可能性のある資源を占有しようとします。
補足Layer 3展開閉じる
選択肢アは、B、C、Dが全てデッドロックの可能性があるとしていますが、プロセスBはAと資源獲得順序で競合する要素が少ないため不適切です。選択肢イは、CとDがデッドロックの可能性があるとしており、これはAとの資源獲得順序の競合から妥当です。選択肢ウは、Cだけとしていますが、Dも同様にAとの競合によりデッドロックの可能性があるため誤りです。選択肢エは、Dだけとしていますが、Cもデッドロックの可能性があるため誤りです。
各選択肢の解説
- ア
B, C, D
誤りです。Bの占有順序はX→Y→Zで、Aと同じです。先にXを得た側だけが処理を進め、もう一方はXを待つだけです。そのため、互いに相手の資源を待つ循環待ちは発生しません。デッドロックの可能性があるのはCとDだけで、Bを含めるのは誤りです。
- イ
C, D
正しいです。CはZ→X→Yの順に占有します。AがXを、CがZを保持すると、CはXを、AはYを得た後にZを待ち、循環待ちになります。DはZ→Y→Xの順です。AがXを、DがZとYを保持すると、AはYを、DはXを待ちます。したがって、CとDはデッドロックを起こす可能性があります。
- ウ
Cだけ
誤りです。Cは確かにデッドロックを起こし得ますが、Dも同様です。DはZ→Y→Xの順に占有するため、AがXを保持している間にDがZとYを保持すると、AはYを、DはXを互いに待ち続けます。したがって「Cだけ」では、Dの循環待ちを見落としています。
- エ
Dだけ
誤りです。Dに加えてCもデッドロックを起こし得ます。CはZ→X→Yの順に占有するため、CがZを、AがXを先に保持すると、CはAのXを待ちます。AはYを得た後にCのZを待つので、循環待ちが成立します。「Dだけ」は不十分です。
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