(a) より İ1 = 11.547∠−π/3 A である。
令和7年度 上期 第三種電気主任技術者 理論 問15(b)
図のように,相電圧 200 V の対称三相交流電源に,複素インピーダンス Ż = 5√3 + j5 [Ω] の負荷が Y 結線された平衡三相負荷を接続した回路がある。
【図より】電源は Δ 結線で,Ėa = 200∠0 V は矢印が b から a へ向き(a 側が高電位),電流 İab は a 向きに流れる。Ėb = 200∠−2π/3 V は矢印が c から b へ向き(b 側が高電位),電流 İbc は b 向きに流れる。Ėc = 200∠−4π/3 V は矢印が a から c へ向き(c 側が高電位),電流 İca は c 向きに流れる。線電流 İ1 は a から a' へ流れる。
(b) 電流 İab の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

選択肢
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図の電流の向きでは,節点 a に İab が流れ込み,İca が a から c へ向かって流れ出し,İ1 が a' へ向かって流れ出す。キルヒホッフの電流則より
İ1 = İab − İca
となる。
対称三相電源に平衡負荷がつながっているので,電源の各相電流も対称な正相順の三相電流になる。各相電流は起電力と同じ向きを正にとっているので,İca = İab∠(−4π/3) = İab∠(2π/3) である。よって
İ1 = İab (1 − 1∠2π/3) = İab {1 − (−1/2 + j√3/2)} = İab (3/2 − j√3/2) = İab · √3∠−π/6
İab = İ1 / (√3∠−π/6) = (11.547/√3)∠(−π/3 + π/6) = 6.667∠−π/6 ≈ 6.67∠−π/6 A
検算(有効電力):電源側は 3 × 200 × 6.667 × cos(π/6) ≈ 3464 W,負荷側は 3 × 11.547² × 5√3 ≈ 3464 W で,両者は一致する。
したがって正解は(2)。
各選択肢の解説
- (1)
20.00∠−π/6
誤り。大きさ 20.00 A は,線間電圧 200 V を |Ż| = 10 Ω で割った値に相当する。Δ 結線電源の相電流の大きさは線電流 11.55 A の 1/√3 なので,6.67 A となる。
- (2)
6.67∠−π/6
正しい。İab = İ1 / (√3∠−π/6) = 11.547/√3 ∠(−π/3 + π/6) = 6.67∠−π/6 A となる。
- (3)
11.55∠−π/6
誤り。位相 −π/6 は正しいが,大きさ 11.55 A は線電流 İ1 の大きさである。Δ 結線電源の相電流は線電流の 1/√3 なので,6.67 A となる。
- (4)
6.67∠−π/3
誤り。大きさ 6.67 A は正しいが,位相が İ1 と同じ −π/3 になっている。図の向きでは İ1 = √3∠−π/6 · İab なので,İab は İ1 より π/6 進んだ −π/6 となる。
- (5)
11.55∠−π/3
誤り。これは線電流 İ1 そのもの(11.55∠−π/3 A)であり,Δ 結線電源内部を流れる相電流 İab ではない。
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