【試験用変圧器の高圧側定格電流】
容量5 kV·A,高圧側11,000 Vより
Iₜ = 5,000 / 11,000 ≒ 0.4545 A
「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,最大使用電圧が6.9 kVの電路に接続する,導体断面積100 mm²,長さ800 mの高圧CVケーブル(単心)の絶縁耐力試験を交流で実施する場合について,次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし,周波数は50 Hz,ケーブルの対地静電容量は1 km当たり0.45 μFとする。
(b) 図のような試験回路でケーブルの絶縁耐力試験を行う場合,試験用変圧器の容量を5 kV·Aとしたとき,補償リアクトルの必要最少の設置台数として,正しいのは次のうちどれか。
ただし,試験電圧を印加したとき,1台の補償リアクトルに流すことができる電流(電流容量)は270 mAとする。

結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
【試験用変圧器の高圧側定格電流】
容量5 kV·A,高圧側11,000 Vより
Iₜ = 5,000 / 11,000 ≒ 0.4545 A
【補償が必要な電流】(a)より,試験電圧10,350 V(第15条15-1表による最大使用電圧の1.5倍)を印加したときの充電電流(進み電流)は I_C ≒ 1.170 A。変圧器だけではこれを供給できないため,ケーブルと並列に接続した補償リアクトルの遅れ電流 I_L で進み電流を打ち消し,変圧器が供給する電流を定格以内に収める。
I_C − I_L ≦ Iₜ
I_L ≧ 1.170 − 0.4545 ≒ 0.716 A
【必要台数】1台あたりの電流容量は270 mA = 0.27 Aなので
n ≧ 0.716 / 0.27 ≒ 2.65
台数は整数なので,必要最少台数は3台。正答は(3)。
(確認)3台のとき I_L = 0.81 A,変圧器電流 = 1.170 − 0.81 = 0.36 A ≦ 0.4545 A で定格以内。2台では 1.170 − 0.54 = 0.63 A となり定格を超える。
※補償リアクトルの電流は純粋な遅れ電流,ケーブルの充電電流は純粋な進み電流とみなし,抵抗分は無視している。なお,変圧器が供給できる電流を試験電圧基準で 5,000 / 10,350 ≒ 0.483 A としても,必要補償電流 ≒ 0.687 A,0.687 / 0.27 ≒ 2.55 となり,必要最少台数は同じく3台である。
1台
誤り。1台では補償電流0.27 Aで,変圧器が供給すべき電流は 1.170 − 0.27 ≒ 0.90 A となり,変圧器の定格電流約0.4545 A(5,000 / 11,000)を超える。
2台
誤り。2台では補償電流0.54 Aで,変圧器が供給すべき電流は 1.170 − 0.54 ≒ 0.63 A となり,変圧器の定格電流約0.4545 Aを超える。
3台
正しい。必要な補償電流は 1.170 − 0.4545 ≒ 0.716 A,0.716 / 0.27 ≒ 2.65 より3台が必要最少。3台で補償電流0.81 A,変圧器電流 ≒ 0.36 A となり定格以内に収まる。
4台
誤り。4台(補償電流1.08 A)でも変圧器電流は 1.170 − 1.08 ≒ 0.09 A となり定格以内だが,3台で条件を満たすため必要最少台数ではない。
5台
誤り。5台(補償電流1.35 A)では補償電流が充電電流を上回り,変圧器電流は差の約0.18 A(遅れ)で定格以内だが,3台で条件を満たすため必要最少台数ではない。
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