【解法1:輝度と光度から積分する】
完全拡散性円筒光源の輝度は L = M/π である((a)より M = 3 000/(πD))。
軸に垂直な方向から見た単位長当たりの光度は、投影面積 D × 1 m に輝度を掛けて
I′ = L·D = {3 000/(π·πD)}·D = 3 000/π² [cd/m]
管径 36 mm の完全拡散性無限長直線光源を床面上 3 m の高さに床面と平行に配置した。光源からは単位長当たり 3 000 lm/m の光束を一様に発散しているものとして、次の(a)及び(b)に答えよ。
(b) 光源直下の床面の水平面照度 Eₕ [lx] の値として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
結論 → 詳細 → 補足 の 3 層構成
【解法1:輝度と光度から積分する】
完全拡散性円筒光源の輝度は L = M/π である((a)より M = 3 000/(πD))。
軸に垂直な方向から見た単位長当たりの光度は、投影面積 D × 1 m に輝度を掛けて
I′ = L·D = {3 000/(π·πD)}·D = 3 000/π² [cd/m]
光源の高さを h = 3 m とする。光源上で直下点から x の位置にある微小長さ dx を考え、そこから直下点 P を見込む方向が鉛直となす角を α とすると
距離 r = h/cos α、x = h tan α、dx = h dα / cos²α
円筒を α 方向から見た投影面積は D·dx·cos α なので、その方向の光度は dI = I′ cos α dx となる。
P 点(水平面)への入射角も α であるから
dEₕ = dI·cos α / r² = I′ cos²α dα / h
α = −π/2 〜 π/2 で積分すると ∫cos²α dα = π/2 なので
Eₕ = πI′ / (2h) = π·(3 000/π²) / (2 × 3) = 3 000 / (2π × 3) = 500/π ≒ 159.2 lx
【解法2:光束の広がりから求める(検算)】
無限長直線光源は光束を軸まわりに一様に発散する。そのため光源から距離 h の位置では、半径 h の同軸円筒面(長さ 1 m 当たりの面積 2πh)に 3 000 lm が一様に到達する。直下点ではこの円筒面が床面と接し、両者の法線が一致するので
Eₕ = 3 000 / (2π × 3) ≒ 159 lx
両解法の結果は一致し、正答は(4)である。
333
誤り。333 は 3 000 / 3² = 333.3 に相当し、点光源の逆二乗則の形で距離の 2 乗で割った値と一致する。無限長直線光源の直下照度は距離に反比例し、正しくは 3 000/(2π×3) ≒ 159 lx である。
318
誤り。318 は 3 000/(π×3) ≒ 318.3 に相当し、正しい値 159 lx のちょうど 2 倍である。解法1の Eₕ = πI′/(2h) で分母の 2 を落として πI′/h = 3 000/(3π) とした場合、または解法2で光束が到達する面積を全周の 2πh ではなく半周の πh とした場合に、この値になる。光束は軸まわりの全周に一様に発散するので、面積は 2πh とする必要がある。
239
誤り。239 は正しい値 159 lx の約 1.5 倍である。数値としては 3 000/(4π) ≒ 238.7 と一致するが、この式には光源の高さ h が含まれず、[lm/m] を無次元数で割っただけなので照度 [lx] の次元をもたない。また Eₕ = 3 000/(2πh) で 239 lx となるのは h = 2 m の場合であり、題意の h = 3 m からは得られない。どのような誤りを想定した値かは特定できない。
159
正しい。Eₕ = πI′/(2h) = 3 000/(2π × 3) = 500/π ≒ 159 lx であり、計算結果と一致する。
80
誤り。80 は 3 000/(4π×3) = 250/π ≒ 79.6 に相当し、正しい値 159 lx の半分である。解法2で光束が到達する面積を 2πh ではなく 4πh とした場合などにこの値になる。無限長直線光源の光束は半径 h の同軸円筒面(長さ 1 m 当たり 2πh)に広がるので、4πh で割るのは誤りである。
この問題の理解を「分野全体の力」に広げるための足がかり
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