ケアレスミスが多く、説明を途中から理解できなくなるという訴えは、注意・ワーキングメモリ・遂行機能などの認知機能障害を疑わせる。統合失調症の認知機能を評価する検査がBACS(統合失調症認知機能簡易評価尺度)であり、就労準備に向けた課題の把握に有用である。
第61回(2026年実施) 作業療法士 午後 問15
24 歳の女性。2 年前、大学卒業時に統合失調症で3 か月間入院した。退院後、アルバイトを転々とし、1 年前に再発し入院した。退院後はデイケアに通所し、就労準備プログラムに参加した。作業でのケアレスミスが多く見られ、スタッフとの面談で「作業を説明されても途中から理解できなくなる。働く自信がない」と語った。
この患者の評価で最も適切なのはどれか。
選択肢
解説
解説本文
展開閉じる
解説
解説本文
各選択肢の解説
- 1
RAS
不適切。RASは、リカバリー(回復)の程度を測る尺度として用いられる。認知機能の評価ではない。問題文の困りごと(理解の途中での中断、ミス)の原因を調べる目的には合わない。
- 2
BACS
適切。BACSは統合失調症の認知機能(言語性記憶、ワーキングメモリ、運動速度、遂行機能など)を評価する。ミスの多さや理解困難の背景を調べられる。
- 3
意志質問紙
不適切。意志質問紙(VQ)は、人間作業モデル(MOHO)の意志を観察して評価するものである。認知機能障害そのものを評価する検査ではない。
- 4
VPI 職業興味検査
不適切。VPI職業興味検査は、職業への興味や志向を把握する検査である。主訴は、作業中の理解困難とミスである。優先して調べるべきことは認知機能である。
- 5
役割チェックリスト
不適切。役割チェックリストは、過去・現在・未来の役割の認識を把握する。作業中の注意や理解の問題を評価するものではない。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:厚生労働省「第61回作業療法士国家試験」午後 第15問。解説は独自作成。
制作・確認範囲・誤り報告の手順は 静的解説の確認方針で説明しています。出典リンクや自動テストだけで、解説全体の正確性が保証されるわけではありません。
この問題を AI と深掘りする
用語解説・選択肢分析・類題生成をその場で対話。クイズモードでは解答→解説がゼロ遷移。
関連する問題
午後 の他の問題
- 作業療法士第61回(2026年実施) 午後 問1252歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。 この患者のSOAPによる作業療法記録の組合せで正しいのはどれか。
- 作業療法士第61回(2026年実施) 午後 問1348 歳の男性。工場勤務から管理職に抜擢され時間外労働が増えた。精力的に取り組んでいたが、熱心に指導してきた部下の退職を契機に自責的になり、出勤できず、家で寝ていることが増えた。妻の勧めで入院し、薬物療法が開始された。睡眠障害や倦怠感が若干軽減し、入院10 日目に作業療法が処方さ…
- 作業療法士第61回(2026年実施) 午後 問1423 歳の男性。中学生の頃から対人緊張が強く、人前での食事で発汗や赤面、緊張が強まることがあった。進学後も実習の発表時に緊張が強く、動悸や発汗を苦にしていた。卒業後に、病院で作業療法士として働いていたが、通勤中のバスに停留所から同僚が数人乗り込んでくると、動悸、振戦、発汗が生じる…
- 作業療法士第61回(2026年実施) 午後 問1621 歳の女性。統合失調症。「誰かに監視されている」と言い、近隣でのトラブルが続いたため精神科に入院となった。入院後、症状は軽減したが、無為の状態が続いており、入院3 週目に作業療法が開始された。作業活動中に、「いつも誰かに見られているから、作業活動をやめたい」と申し出た。 作業…
- 作業療法士第61回(2026年実施) 午後 問1725 歳の女性。会社員。細かいことにこだわる性格。3 年前から「自分の手が汚れている」と思い、繰り返し手を洗うようになった。最近は「大切なものを捨てたのではないか」と思うようにもなり、ゴミ箱を3 時間かけて点検している。仕事に遅刻するようになったため、精神科を受診した。 この患者…
他年度の「午後」問題
作業療法士 の同じ分野を年度をまたいで演習する