正しいものを選ぶ問題で、正答はDです。
令和8年度 社会保険労務士 学科 問3
法令基準日: 2026-04-10(この日の制度で解答)
労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
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毎月払の「毎月」は暦に従い、毎月1日から月末までに少なくとも1回支払う必要があります。Aは遡及改定前の退職者に差額を支給しないと定めても第24条違反にはならないので誤り、Bは振込みは賃金支払日に全額を払い出せるよう行う必要があるので誤り、Cは労使協定で控除できるのは事理明白なものに限られ、実物給与は労働協約の定めが必要なので誤り、Eは直接払の原則に違反した事実は残り刑事責任を免れないので誤りです。
各選択肢の解説
- A
9月1日に当該年の1月からの新給与を決定し、遡及支払を行う場合、同年1月以降同年8月31日までの退職者については賃金差額を支給しないと規定することは、労働基準法第24条違反となると解される。
誤り。新給与を遡って支払うかどうか、遡及支払の対象を支払決定時の在職者に限るかどうかは、労使で定める賃金の決め方の問題です。支払日に確定して支払われる賃金を差し引くわけではないので、遡及改定前の退職者には差額を支給しないと規定しても第24条(全額払)違反にはならないと解されています。「違反となる」とする部分が誤りです。
- B
使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払について、当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込みによることができるが、例えば、所定の賃金支払日が毎月15日である企業において、「振込み」は、振り込まれた賃金の全額が当該振り込まれた月の末日までに払い出し得るように行われることを要すると解される。
誤り。口座振込みによる賃金支払(労働基準法施行規則第7条の2)は、振り込まれた賃金の全額が所定の賃金支払日に払い出し得るように行われることを要するとされています。賃金支払日が毎月15日なら、その15日に全額を引き出せなければなりません。「振り込まれた月の末日までに」とする部分が誤りです。
- C
労働基準法第24条第1項により、「事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる」ため、当該協定がある場合には、購買代金、社宅、寮その他の福利、厚生施設の費用、社内預金、組合費等、事理明白なもののほか、実物給与として支給した部分の金額も賃金から控除することが認められると解される。
誤り。第24条第1項ただし書後段の労使協定で賃金から控除できるのは、購買代金、社宅・寮その他の福利厚生施設の費用、社内預金、組合費など事理明白なものに限られます(昭和27年9月20日基発第675号)。通貨以外のもので賃金を支払う実物給与は、通貨払の原則の例外として法令又は労働協約に別段の定めがある場合(同項ただし書前段)に限られ、労使協定による控除の形で行うことは認められません。「実物給与として支給した部分の金額も控除できる」とする部分が誤りです。
- D
賃金は、毎月1回以上支払わなければならないが、「毎月」とは、暦に従うものと解されるから、毎月1日から月末までの間に少なくとも1回は賃金を支払わなければならない。
正しい(この問の正答)。第24条第2項は、賃金を毎月1回以上、一定の期日を定めて支払うことを求めています。この「毎月」は暦に従うと解されるので、毎月1日から月末までの間に少なくとも1回は賃金を支払わなければなりません。
- E
労働基準法第24条第1項に定める直接払の原則に違反して、使用者が労働者の代理人に賃金を支払った場合でも、代理受領者が労働者本人に賃金全額を渡したときには、当該労働者が現実に利益を得た限度で民事上有効な弁済となり、その限度で使用者は二重払に応ずる必要はなく、同条違反の刑事責任を免れる。
誤り。代理人に支払った賃金が本人に渡った場合、民法第479条により本人が利益を受けた限度で弁済の効力が生じ、その限度で二重払に応じる必要はないという民事上の扱いはあり得ます。しかし、代理人に支払った時点で直接払の原則(第24条第1項)に違反しており、その違反の刑事責任(第120条第1号)は事後に本人へ渡ったことで消えません。「刑事責任を免れる」とする部分が誤りです。
出典:全国社会保険労務士会連合会 試験センター 第58回(令和8年度)社会保険労務士試験 択一式「労働基準法及び労働安全衛生法」問3(問題・正答)。問題文は原文どおりで、数字を算用数字に統一する加工のみ行っています。解説は過去問AIの独自作成で、試験センターとは関係ありません。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:全国社会保険労務士会連合会 試験センター 第58回(令和8年度)社会保険労務士試験 択一式「労働基準法及び労働安全衛生法」問3(問題・正答)。問題文は原文どおりで、数字を算用数字に統一する加工のみ行っています。解説は過去問AIの独自作成で、試験センターとは関係ありません。
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