POPs条約と化審法(化学物質審査規制法)の役割分担を問う問題。PFOS・PFOAは化審法の第一種特定化学物質として製造・輸入が原則禁止されている。一方、燃焼などで非意図的に生成するダイオキシン類の排出基準は、化審法ではなくダイオキシン類対策特別措置法で定められている。したがって不適切なのは5で、正答は5。基準日時点の制度に基づく。
令和8年度 技術士 総合技術監理部門 学科 問37
法令基準日: 2026-04-01(この日の制度で解答)
化学物質による環境汚染を防止するための国際枠組みであるいわゆるPOPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約),及び国内法のいわゆる化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)等に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。なお,PFOSとは「ペルフルオロオクタンスルホン酸」,PFOAとは「ペルフルオロオクタン酸」を指し,PFAS(ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称)の一種である。また,PCDFとは「ポリ塩化ジベンゾフラン」,PCDDとは「ポリ塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシン」を指す。
選択肢
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※問題冊子が示す基準日(令和8(2026)年4月1日)時点の法令・制度・指針に基づく解説です。その後の改正・改訂に注意してください。
各選択肢の解説
- (1)
PFOS及びPFOAは,環境中での残留性や健康影響の懸念から,POPs条約等による国際的な規制が進んだ。
適切。PFOSとPFOAは、残留性・生物蓄積性・健康影響の懸念から、POPs条約の対象物質に追加され、国際的に廃絶や制限が進められてきた。
- (2)
PFOS及びPFOAは,身の回りの製品を作る際にも使われていたが,現在では化審法に基づき,製造・輸入が原則禁止されている。
適切。PFOSとPFOAは、撥水剤、泡消火薬剤、フッ素樹脂の製造などに使われてきた。現在は化審法の第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入が原則として禁止されている(基準日時点の制度)。
- (3)
PFOS及びPFOAは,難分解性,高蓄積性,長距離移動性という性質があるため,現時点では世界中に広く残留している。
適切。PFASは炭素とフッ素の結合が非常に強いため分解されにくく、生物に蓄積しやすく、大気や水を通じて長距離を移動する。その結果、使用されていない地域も含め、世界中の環境中で検出されている。
- (4)
POPs条約は,環境中での残留性や生物蓄積性,人や生物への毒性が高く,長距離移動性が懸念される残留性有機汚染物質について,製造及び使用の廃絶,輸出入の原則禁止,排出の削減等を規定している。
適切。POPs条約(ストックホルム条約)は、残留性・生物蓄積性・毒性・長距離移動性を持つ物質を対象としている。対象物質に応じて、製造・使用の廃絶(附属書A)、制限(附属書B)、非意図的生成物の排出削減(附属書C)、輸出入の規制などを定めている。
- (5)
ダイオキシン類の一種であるPCDF及びPCDDは,物の燃焼の過程等で自然に生成する物質であるが,POPs条約の対象物質に指定されていることから,国内では化審法の対象に指定され,排出基準が定められている。
【不適切=正答】PCDDやPCDFなどのダイオキシン類は、POPs条約では非意図的生成物(附属書C)として扱われる。国内では、ダイオキシン類対策特別措置法によって排出ガス・排出水の基準などの規制が行われている。化審法は意図的に製造・輸入される化学物質を審査・規制する法律であり、化審法で排出基準を定めているとする点が誤り。
出典:公益社団法人日本技術士会 令和8年度技術士第二次試験 総合技術監理部門 必須科目 択一式 Ⅰ-1-37(問題・正答)。解説は過去問AIの独自作成で、日本技術士会とは関係ありません。
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最終更新:
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