金銭債務の不履行による損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率で定めます。
令和6年度 貸金業務取扱主任者 学科 問31
法令基準日: 2024-11-17(この日の制度で解答)
Aは、Bとの間で金銭消費貸借契約(以下、本問において「本件契約」という。)を締結しBに金銭を貸し付けた。本件契約では、元本10 万円、利息年1割5分(15 %)、元利一括返済方式とする旨の約定がなされており、遅延損害金に関する定めは存在しない。Bは、本件契約で定める返済期限が経過したにもかかわらず、借入金をAに返済していない。この場合に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
選択肢
解説
結論 → 詳細 の 2 層構成
展開閉じる
解説
結論 → 詳細 の 2 層構成
詳細Layer 2展開閉じる
ただし、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によります(民法419条1項)。本問では遅延損害金の定めがなく、約定利率15%が法定利率3%を超えています。そのため、Aは返済期限の翌日から完済まで、年15%の遅延損害金を請求できます。また、債権者は損害を証明する必要がありません(同条2項)。よって①が適切です。
各選択肢の解説
- (1)
Aは、Bに対し、返済期限の翌日から借入金が完済されるまで、借入金の残額に約定利率年1割5分(15 %)の割合を乗じた額の遅延損害金を請求することができる。
適切。遅延損害金の約定がない場合、金銭債務の不履行による損害賠償額は法定利率で算定するのが原則です。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率によります(民法419条1項ただし書)。本件の約定利率は年15%で、試験日時点の法定利率年3%を上回ります。したがって、Aは返済期限の翌日から完済まで、残額に年15%を乗じた遅延損害金を請求できます。なお、元本10万円の場合、利息制限法上の利息の上限は年18%で、年15%はその範囲内です。
- (2)
Aは、Bに対し、返済期限の翌日から借入金が完済されるまで、借入金の残額に約定利率年1割5分(15 %)と法定利率年3分(3%)を合計した年1割8分(18 %)の割合を乗じた額の遅延損害金を請求することができる。
不適切。民法419条1項は「法定利率による。ただし約定利率が法定利率を超えるときは約定利率による」と定めています。これは、どちらか一方の利率を用いるという意味です。約定利率と法定利率を合算した利率(15%+3%=18%)で遅延損害金を算定する規定はありません。「合計した年1割8分」という部分が誤りです。
- (3)
Aは、Bに対し、返済期限の翌日から借入金が完済されるまで、借入金の残額に法定利率年3分(3%)の割合を乗じた額の遅延損害金しか請求することができない。
不適切。法定利率年3%で算定するのは、約定利率がない場合や、約定利率が法定利率以下の場合です。本件では約定利率15%が法定利率を超えるため、民法419条1項ただし書により約定利率で請求できます。「法定利率の遅延損害金しか請求することができない」という部分が誤りです。
- (4)
Aは、Bが借入金の返済を遅延したことにより被った損害を証明しなければ、Bに対し、当該証明した額の遅延損害金を請求することができない。
不適切。金銭債務の不履行による損害賠償について、債権者は損害の証明をする必要がありません(民法419条2項)。また、債務者は不可抗力を理由に抗弁することもできません(同条3項)。したがって、Aは損害額を証明しなくても、同条1項の利率で算定した遅延損害金を請求できます。「損害を証明しなければ請求できない」という部分が誤りです。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:一般社団法人日本貸金業協会 令和6年度(第19回)貸金業務取扱主任者資格試験問題(問題・正答)問31。解説は過去問AIの独自作成で、日本貸金業協会とは関係ありません。
制作・確認範囲・誤り報告の手順は 静的解説の確認方針で説明しています。出典リンクや自動テストだけで、解説全体の正確性が保証されるわけではありません。
この問題を AI と深掘りする
用語解説・選択肢分析・類題生成をその場で対話。クイズモードでは解答→解説がゼロ遷移。
関連する問題
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること の他の問題
- 貸金業務取扱主任者令和7年度 学科 問28意思表示に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
- 貸金業務取扱主任者令和7年度 学科 問29Aは、B所有の甲土地を売却する旨の売買契約を締結しようとしている。この場合に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
- 貸金業務取扱主任者令和7年度 学科 問30法律行為の無効及び取消しに関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
- 貸金業務取扱主任者令和7年度 学科 問31根抵当権に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
- 貸金業務取扱主任者令和7年度 学科 問32債権の効力に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
他年度の「貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること」問題
貸金業務取扱主任者 の同じ分野を年度をまたいで演習する