民法137条は、期限の利益を主張できなくなる事由として、①破産手続開始の決定、②担保の滅失・損傷・減少、③担保提供義務の不履行を定めています。
令和6年度 貸金業務取扱主任者 学科 問39
法令基準日: 2024-11-17(この日の制度で解答)
Aは、Bとの間で、11 月1日に、借入金の返済期限を翌年11 月1日と定めて金銭消費貸借契約(以下、本問において「本件契約」という。)を締結しBに金銭を貸し付けた。本件契約では、契約締結日の翌月以降毎月1日に発生済みの利息を支払う約定がなされている。この場合に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
選択肢
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利息の支払を1回遅滞したことは、これに当たりません。また、本件契約には期限の利益喪失約款もありません。そのため、Bは期限の利益を失いません。よって③が適切でなく、正解です。①・②は137条に当たり、④は期限の利益の放棄(民法136条2項)として認められるので、いずれも適切です。
各選択肢の解説
- (1)
Aは、本件契約に基づきBがAに対して負担する一切の債務を被担保債権として、Bとの間で、Bが所有する甲建物に抵当権の設定を受けた。この場合において、Bが甲建物を滅失させたときは、Bは、返済期限到来前であっても、借入金の返済について期限の利益を主張することができない。
適切。債務者が担保を滅失させ、損傷させ、または減少させたときは、債務者は期限の利益を主張できません(民法137条2号)。Bが抵当権の目的である甲建物を滅失させた場合はこれに当たるので、返済期限の到来前でも期限の利益を主張できません。
- (2)
Bは、返済期限が到来する前に、破産手続開始の決定を受けた。この場合、Bは、返済期限到来前であっても、借入金の返済について期限の利益を主張することができない。
適切。債務者が破産手続開始の決定を受けたときは、債務者は期限の利益を主張できません(民法137条1号)。
- (3)
Bは、毎月の利息の支払を1回遅滞した。この場合、Bは、返済期限到来前であっても、借入金の返済について期限の利益を主張することができない。
適切でない(正解)。利息の支払の遅滞は、民法137条が定める期限の利益喪失事由に当たりません。実務では「利息や分割金の支払を遅滞したときは期限の利益を失う」という期限の利益喪失約款を置くのが一般的です。しかし本問ではそのような特約の記載がありません。したがって、利息の支払を1回遅滞しただけでは、Bは期限の利益を失いません(Aは遅滞した利息について履行請求や遅延損害金請求ができるにとどまります)。
- (4)
Bは、返済期限到来前であっても、期限の利益を放棄し、借入金及び利息をAに弁済することができる。
適切。期限の利益は放棄することができます。ただし、相手方の利益を害することはできません(民法136条2項)。したがって、Bは返済期限の到来前でも期限の利益を放棄し、借入金と利息を弁済できます。なお、返還時期の定めがある消費貸借で借主が期限前に返還した場合、貸主は、これによって損害を受けたときは借主に賠償を請求できます(民法591条3項)。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:一般社団法人日本貸金業協会 令和6年度(第19回)貸金業務取扱主任者資格試験問題(問題・正答)問39。解説は過去問AIの独自作成で、日本貸金業協会とは関係ありません。
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