受領権者としての外観を有する者に弁済した場合(民法478条)、その弁済が効力を持つのは、弁済者が善意であり、かつ過失もなかったときに限られます。
令和7年度 貸金業務取扱主任者 学科 問41
法令基準日: 2025-11-16(この日の制度で解答)
弁済に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
選択肢
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「過失があったとしても効力を有する」とする②は無過失の要件を落としているため不適切で、正答は②です。①は法定充当の順序(費用→利息→元本)、③は第三取得者のように弁済について正当な利益を有する第三者の弁済、④は差押え後に第三債務者が弁済した場合の効果を正しく述べています。
各選択肢の解説
- (1)
債務者が1個の債務について、元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、別段の合意がない限り、これを順次に費用、利息及び元本に充当しなければならない。
適切。1個の債務について元本のほかに利息と費用も支払うべき場合に、全部を消すのに足りない給付がされたときは、費用、利息、元本の順に充当されます(民法489条1項)。当事者が別の充当順序を合意していればその合意が優先するので、「別段の合意がない限り」という限定も正確です。
- (2)
受領権者(債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者をいう。)以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意のときは、過失があったとしても、その効力を有する。
不適切。受領権者以外の者で、取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有する者への弁済が有効になるのは、弁済者が善意であり、かつ過失がなかったときに限られます(民法478条)。本肢は「過失があったとしても、その効力を有する」としており、無過失の要件を欠いている点が誤りです。
- (3)
抵当権の目的となっている不動産の第三取得者は、当該抵当権の被担保債務の債務者及び債権者があらかじめ第三者による弁済を禁止し又は制限していないときは、当該債務者の意思に反しても、当該被担保債務を弁済することができる。
適切。弁済をするについて正当な利益を有しない第三者は、原則として債務者の意思に反して弁済できません(民法474条2項)。一方、抵当不動産の第三取得者は、弁済しなければ抵当権の実行で不動産を失う立場にあり、正当な利益を有する第三者にあたります。そのため、債務者の意思に反しても弁済できます。ただし、当事者が第三者による弁済を禁止・制限していた場合は弁済できません(同条4項)。本肢はこの例外にも触れており、正確です。
- (4)
差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を当該第三債務者に請求することができる。
適切。差押えを受けた債権の第三債務者は、自分の債権者に弁済することを禁じられています。これに反して弁済しても差押債権者には対抗できないため、差押債権者は、受けた損害の限度で、第三債務者にさらに弁済するよう請求できます(民法481条1項)。第三債務者は二重に弁済するリスクを負い、支払った分は自分の債権者に求償することになります(同条2項)。
解説・公式出典について
解説は学習支援用に作成したもので、試験実施機関による公式解説ではありません。 事実誤認・選択肢の取り違え・最新法令の反映漏れ等を含む可能性があるため、 重要な判断は必ずリンク先の公式資料でご確認ください。
最終更新:
出典:一般社団法人日本貸金業協会 令和7年度(第20回)貸金業務取扱主任者資格試験問題(問題・正答)問41。解説は過去問AIの独自作成で、日本貸金業協会とは関係ありません。
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