誤っているものは3。
令和6年度 10月試験 宅地建物取引士 学科 問34
法令基準日: 2024-04-01(この日の制度で解答)
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではない個人Bとの間で、土地付建物を4,000 万円で売却する売買契約(所有権の登記は当該土地付建物の引渡し時に行うものとする。)を締結する場合における宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第41 条又は第41 条の2 の規定に基づく手付金等の保全措置(以下この問において「保全措置」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
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所有権の登記は引渡し時に行うため、引渡し前の手付金等の受領では、登記による保全措置免除の例外(法41条1項ただし書・41条の2第1項ただし書)は使えない。保全措置が不要となる額は物件によって異なる。未完成物件は、受領額(既受領分を含む)が代金の5%以下かつ1,000万円以下の場合に限られる(法41条1項、施行令3条の5)。完成物件は、代金の10%以下かつ1,000万円以下の場合に限られる(法41条の2第1項、施行令3条の5)。本問の代金は4,000万円なので、未完成物件の基準額は200万円である。手付金300万円はこれを超えるため、保全措置を講じずに受領することはできない。
各選択肢の解説
- ア
Aが、保全措置を講じずにBから手付金100 万円を受領する場合、その旨を、法第35 条の規定に基づく重要事項説明書に記載する必要があるが、法第37 条の規定により交付する書面に記載する必要はない。
選択肢1:正しい。手付金等の保全措置の概要は、重要事項説明事項である(法35条1項10号)。本肢の手付金100万円は、代金4,000万円の5%(200万円)以下かつ1,000万円以下である。したがって、建物の完成・未完成を問わず保全措置は不要である(法41条1項・41条の2第1項、施行令3条の5)。保全措置を講じない場合には、その旨を重要事項説明書で明らかにする。一方、保全措置に関する事項は法37条1項の記載事項に含まれないため、37条書面への記載は不要である。
- イ
当該建物が建築工事の完了後の建物である場合、AがBから手付金100 万円を受領する際には保全措置は不要であるが、その後、当該土地付建物を引き渡す前に中間金400 万円を受領するためには、手付金100 万円と合わせて保全措置を講じた後でなければ、その中間金を受領することができない。
選択肢2:正しい。完成物件で保全措置が不要なのは、代金の10%(400万円)以下かつ1,000万円以下の場合である(法41条の2第1項、施行令3条の5)。手付金100万円の受領時点では保全措置は不要である。しかし、中間金400万円を受領すると、既受領の手付金と合わせて500万円となり400万円を超える。登記は引渡し時なので、登記による例外も適用されない。したがって、手付金100万円と合わせた500万円について保全措置を講じた後でなければ、中間金を受領できない。
- ウ
当該建物が建築工事の完了前の建物である場合において、Aは、保全措置を講じずに、Bから手付金300 万円を受領することができる。
選択肢3:誤り(本問の正解)。未完成物件で保全措置が不要なのは、代金の5%(200万円)以下かつ1,000万円以下の場合である(法41条1項、施行令3条の5)。手付金300万円は200万円を超え、所有権の登記も引渡し時まで行われない。したがって、保全措置を講じずに受領することはできない。
- エ
当該土地付建物の引渡し前に、BはAに対して2,000 万円を中間金として支払う契約になっていたが、Aがその中間金について保全措置を講じていないときは、Bはこの中間金の支払いを拒むことができる。
選択肢4:正しい。中間金2,000万円は、完成物件・未完成物件のいずれの基準(1,000万円の上限を含む)でも保全措置を要する額である。宅地建物取引業者が保全措置を講じないときは、買主は手付金等を支払わないことができる(法41条4項、41条の2第5項)。
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