工事完了前の建物の特定に必要な表示は、重要事項説明で使用した図書を交付することで行うとされている。
令和6年度 10月試験 宅地建物取引士 学科 問44
法令基準日: 2024-04-01(この日の制度で解答)
宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業法第37 条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37 条書面」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
選択肢
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よって1は違反しない。2〜4は、必要的記載事項の省略または交付義務の懈怠であり、いずれも37条違反となる。
各選択肢の解説
- ア
Aは、建築工事完了前の建物の売買契約を媒介したときに、37 条書面に記載する当該建物を特定するために必要な表示について、宅地建物取引業法第35 条の規定に基づく重要事項の説明において使用した図書を交付することによって行った。
違反しない(正答)。37条1項2号の物件特定表示について、国交省の解釈・運用の考え方は、工事完了前の建物は重要事項説明時に使用した図書の交付により行うものとしている。
- イ
Aは、貸主Bと借主Cとの間で締結された建物の賃貸借契約を媒介したときに、借賃の額、支払時期及び支払方法について定められていたが、BとCの承諾を得たので、37 条書面に記載しなかった。
違反する。借賃の額・支払時期・支払方法は、貸借の37条書面の必要的記載事項である(37条2項2号)。当事者の承諾があっても省略できない。
- ウ
Aは、宅地建物取引業者Dと宅地建物取引業者Eとの間で締結された宅地の売買契約を媒介したときに、37 条書面に当該宅地の引渡しの時期を記載しなかった。
違反する。引渡しの時期は必要的記載事項である(37条1項4号)。37条は宅建業者間取引にも適用され、78条2項の適用除外に含まれない。
- エ
Aが建物の売買契約を買主として締結した場合に、売主Fに承諾を得たので、37 条書面をFに交付しなかった。
違反する。自ら当事者として契約した業者は、相手方に37条書面を交付しなければならない(37条1項)。相手方の承諾があっても交付を省略できない。承諾により認められるのは電磁的方法による提供(同条4項)であり、省略ではない。
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