正解は2。
令和7年度 10月試験 宅地建物取引士 学科 問8
法令基準日: 2025-04-01(この日の制度で解答)
A、B及びCがそれぞれ3 分の1 の持分の割合で甲土地を共有している場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、甲土地を分割しない旨の契約は存在しないものとする。
選択肢
解説
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共有者の一人が持分を放棄したときは、その持分は他の共有者に帰属する(255条)。国庫には帰属しない。
各選択肢の解説
- ア
甲土地につき無権利のDが、自己への虚偽の所有権移転登記をした場合には、Aは、単独で、Dに対し、その所有権移転登記の抹消を求めることができる。
正しい。無権利者の不実登記の抹消請求は保存行為(252条5項)に当たり、共有者の一人が単独でできる(最判平15.7.11)。
- イ
Aが甲土地についての自己の持分を放棄した場合には、その持分は国庫に帰属する。
誤り(これが正解)。放棄された持分はB・Cに帰属する(255条)。国庫帰属とする点が誤り。
- ウ
Aが死亡し、E及びFが相続した場合には、B及びCは、Aの遺産についての遺産分割がされる前であっても、E及びFに対して共有物分割の訴えを提起することができる。
正しい。共有物の持分が相続財産に属していても、相続人以外の共有者B・Cは、遺産分割の前に相続人E・Fを相手に共有物分割の訴え(258条)を提起できる(最判平25.11.29)。258条の2第1項の制限は、共同相続人の間で遺産共有部分を分割する場面に関するもの。
- エ
AがB及びCに無断で甲土地を占有している場合であっても、Bは、Aに対し、当然には自己に甲土地を明け渡すように求めることができない。
正しい。他の共有者の同意なく共有物を占有する共有者に対しても、他の共有者は当然には明渡しを請求できない(最判昭41.5.19)。249条1項により各共有者は共有物全部を使用する権原を持つ。
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