log₁₀2=0.3より3〔dB〕の給電線損失は電力を1/2にするので、P=1000/2=500〔W〕。
2026年8月試験 第一級アマチュア無線技士 無線工学 問22
次の記述は、電波の強度に対する安全基準に適合するかどうかの判定のための、電波の強度の算出について述べたものである。□内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、無線設備の諸元、平均電力を用いるための換算比及び大地面等の反射を考慮した係数は表のとおりとし、アンテナの水平面内指向特性は全方向性、算出地点はアンテナの主輻射方向であり俯角減衰量は0〔dB〕とする。また、√3770=61.4、√π=1.77及びlog₁₀2=0.3とする。
(1) 図において、算出地点の電波の強度を求めるには、最初にアンテナ入力電力P〔W〕、アンテナの主輻射方向の絶対利得G(真数)、アンテナからの距離R〔m〕及び大地面等の反射を考慮した係数Kを用いて、次式により電力束密度S〔mW/cm²〕の値を算出する。
S=PGK/(40πR²)〔mW/cm²〕
表から得られた数値を上式に代入すれば、S= A 〔mW/cm²〕…①となる。
(2) 周波数が30〔MHz〕以下の場合、①から次式により電界強度E〔V/m〕の値を算出する。
S=E²/3770 …②
(3) 28〔MHz〕における電波の強度に対する安全基準は、電界強度又は磁界強度があるが、電界強度の基準値は〔MHz〕を単位とする周波数をfとすれば次式から求められる。
電界強度の基準値=824/f〔V/m〕…③
②から得られた電界強度Eと③の基準値を比較し、E<③であれば、電波の強度に対する安全基準を満たしている。従って、図の算出地点では安全基準を満たして B 。
選択肢
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絶対利得6〔dB〕はG=4。図の高低差は10−2=8〔m〕で、R=√(6²+8²)=10〔m〕。平均電力算出の換算比1とK=4、主輻射方向・俯角減衰0〔dB〕を設問どおり用い、S=PGK/(40πR²)=500×4×4/(40π×100)=2/π〔mW/cm²〕を得る。②からE=√(3770×2/π)≒61.4√2/1.77≒49.1〔V/m〕。③はfをMHzで入れるので、f=28、基準値824/28≒29.43〔V/m〕。49.1>29.43であり、B=いない。従って2を選ぶ。電波法施行規則別表第二号の三の三第1の3〔MHz〕超30〔MHz〕以下の行と注1・2(fの単位MHz、6分間平均)を根拠とし、本問が与えた周波数・平均換算比・幾何条件・算出式の範囲で比較する。
各選択肢の解説
- 1
2/π / いる
誤り。給電線損失を反映したP=500〔W〕、G=4、R=10〔m〕、K=4よりS=2/π〔mW/cm²〕でAは正しい。一方E≒49.1〔V/m〕は28〔MHz〕の基準824/28≒29.43〔V/m〕より大きいため、Bの「いる」が誤り。
- 2
2/π / いない
正しい。P=1000/2=500〔W〕、G=4、R²=6²+(10−2)²=100〔m²〕を用いるとS=500×4×4/(40π×100)=2/π〔mW/cm²〕。E=√(3770S)≒49.1〔V/m〕>824/28≒29.43〔V/m〕なので、図の地点では設問の安全基準を満たしていない。
- 3
4/π / いる
誤り。4/π〔mW/cm²〕はPに送信機出力1000〔W〕をそのまま入れた場合の値で、3〔dB〕の給電線損失を反映したアンテナ入力500〔W〕を用いると2/πとなるためAが誤り。正しい電界強度約49.1〔V/m〕も基準約29.43〔V/m〕を超えるのでBも誤り。
- 4
4/π / いない
誤り。Bの「いない」は正しいが、Aが誤り。アンテナ入力電力は給電線損失3〔dB〕により500〔W〕となり、距離は水平6〔m〕ではなく高低差8〔m〕を含む10〔m〕なので、S=2/π〔mW/cm²〕となる。
解説・公式出典について
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